幹事クリタのコーカイ日誌2006 |
12月7日 ● チャレンジすることを楽しむ。 ティム・ヘンマンというテニスプレーヤーがいます。過去の最高ランク世界4位。長年イギリスのナンバー1で、ウィンブルドンでは特に人気が高く「ヘンマニア」と呼ばれる熱狂的なファンがいる人気選手です。先日のAIGジャパンオープンでも来日し、決勝でフェデラーに負けはしたものの、その華麗なサーブ&ボレーは日本のファンも魅了しました。 しかし、そのヘンマンもすでに32才。ランキングも大きく落ちていて、AIGの時には59位でした(その後30位台まで戻したようですが)。コートやボール、ラケットなどの進化によってプロテニス界ではヘンマンのようなサーブ&ボレースタイルの選手はどんどん少なくなっています。ヘンマンが苦戦しているのも年齢のせいだけではありません。 そろそろヘンマンも限界か、引退間近か、という観測が流れた今年ですが、テニス雑誌でのインタビューを読むと、まだまだヘンマンは諦めていませんでした。年齢、環境の変化、若手の追い上げなどで苦しい立場になっていることを認めつつも、それでも「テニスはゲームなんだからチャレンジしていきたい」と語っているのです。 テニスは確かにゲームです。遊びです。楽しむものです。ところが日本のプレーヤーは松岡修造や伊達公子の現役時代のように、みんな苦しそうにテニスをしています。歯を食いしばって、もがいて、苦しんで、そしてやめる時は解放されたような顔をしてやめていきます。彼らにとってテニスは苦行のようです。悟りを開くためにテニスをしているかのようです。 ところがヘンマンはテニスはゲームであり、楽しむべきものであり、人生の最重要事項ではない、と言い切っています。僕たちのような草プレーヤーがではなく、それで賞金を稼いでいる世界のトッププロがそう言うのです。そしてゲームだからこそ、自分がどこまでできるかチャレンジしていくんだと。「年齢の事も、怪我の事も、家族の事も、思うような結果が得られない事も」あるにも関わらず、それが自分にとってチャレンジなんだとヘンマンは言います。 プロでも何でもない僕たちのテニス仲間には、テニスがなかなか上達せずに苦しくなって離れていってしまう人がたまにいます。確かに楽しみのためにやっているテニスで苦しくなるのだったらやめた方が良いかも知れませんが、その前にまず考え方を変えて、苦しいのではなくチャレンジなんだと思ったらどうでしょう。所詮、人生の最重要事項ではないのですから、どんな障害や壁があっても、それはテニスをより楽しむためにあるんだと思えば良いのです。 できることをただ同じように繰り返しやっていても退屈なだけです。できないことを努力して、工夫して、何とかできるようになることが楽しいのです。チャレンジできることがあって嬉しいと思う方が人生は楽しめます。もちろん、テニスに限ったことではありません。 と言うことで、最近僕もひとつ新たなチャレンジを始めました。サービスを改造しようと決意したのです。長年打ち慣れたやり方をやめて、全く新しい打ち方を試しています。モノになるまで苦戦すると思いますが、できるようになったらきっと嬉しいと思うので楽しみです。もちろん、「チャレンジ失敗」という落ちがあるかも知れないことも含めて。 |
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