幹事クリタのコーカイ日誌2006

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12月4日 ● 熊野古道を歩く。

 世界遺産に指定された熊野古道。これまで知名度が決して高いとは言えない場所でしたが、最近は地元がかなり熱心に売り出していて観光客も増えてきたようです。この週末、僕も少しだけその世界を覗いてみました。と言っても、熊野古道はかなり広く長く多岐にわたるため、全てを踏破することは容易ではありません。比較的観光客向けの易しいルートがいくつか設定されていますが、それとて険しい山道を2時間も3時間もかけて歩くことになりますから大変です。

 僕が行ったのは「ツヅラト峠」コース。九十九折りの道が続くことから「ツヅラト」という名がついているそうで、熊野灘を望める雄大な景色と石道がポイント。と言っても、登山口近くまで車で行き、そこから石道までたどり着くだけでも結構歩きます。石道はかなり険しく歩きにくいので、なめた格好で行ったら大変です。なにせ熊野古道は昔ながらの道がそのまま残っているのですから、ちゃらちゃら歩くには適していません。一歩ずつ確かめるように石道を踏みしめながら登っていきます。

 途中で案内看板があって、そこで一息入れていたら、上から勢いよく一人の女性が降りてきました。リュックを背負って完全に山道装備。どうやら単独で歩いてきたようで、その雰囲気からすると「いつもはオフィスで総合職としてバリバリ仕事。でも30才を過ぎて独身でいわゆる「負け犬」していると妙にストレスがたまるので、週末は趣味で熊野古道を歩いています。ひとりで無心になって山道を歩いていると、とても心が癒されます」なんて感じかと想像してしまいました。それくらい生き生きと、そして慣れた足取りで颯爽と歩いていたので。

 熊野古道は先に書いたように多くのルートがあり奥行きが深いので、そうして月に1〜2回歩きにきても、きっと飽きることはないでしょう。世界遺産に指定されてから東紀州もインフラが着々と整備されてきているようですし、海の幸山の幸が豊富で食べ物も美味しい地域だけに、これから先が楽しみです。ちなみに僕は峠までたどり着くことができずに途中で撤退しました。この季節はあまり頑張って山中深く入り込むと急に寒くなってきますからね。無理しないのも山歩きの鉄則です、と言い訳したりなんかして。


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