自民党の造反１２議員のうち、平沼赳夫以外の１１人は郵政民営化支持などを明記した誓約書を添えた復党願を提出。平沼だけは「あんな屈辱的な誓約書は出せない」と拒否したそうです。自民党としては平沼以外の１１人の復党を認め、平沼は復党を見送るということになりそうですが、果たしてどっちが良かったのか。

　誓約書を出した１１人に対してはきちんと説明責任を果たすべきだと思いますが、例えば野田聖子など全く無言らしく、結局「ただ戻りたいだけ」であり、戻ってしまえば何とかなるという魂胆が見え見えです。古屋圭司は「地元の声に真摯に耳を傾けた」そうですが、それも説明にはなっていません。議員としての自分の意見はどこにいってしまったのか、そもそもここにきて郵政法案に賛成して戻るなら最初から反対しなければ良いじゃん、と誰もが思います。

　その点、筋を通す平沼は男だねぇ、と言いたいところですが、だったらどうして自民党に復党願を出すのかがわかりません。「屈辱的」な誓約書を求めてくるような党に入りたいなんておかしいでしょう。復党願を出すことも突っぱねるくらいの気概があった方が「男っぷり」は上がったと思いますけどね。元々平沼は麻生太郎とキャラ被りしているところがありすから、ここでなるべく目立つようなパフォーマンスをした方が良いんじゃないかと。

　ところで野田が復党となると、岐阜１区ではいよいよ佐藤ゆかりとの因縁のバトルがさらに激化してくることでしょう。これまで地元は野田で固まっていても彼女は無所属議員、対して佐藤は党選挙区支部長。立場的には自民党支持なら佐藤を支えていかなければならなかったわけですが、今後は大っぴらに野田を応援することができます。

　対する佐藤は党中央だけが頼り。刺客として送り込まれ、小泉チルドレンの代表格として華々しく活動してきたのに、ここにきてハシゴを外されてはたまりません。ますます安倍首相にすり寄って何とか保身に務めることになると思います。もっともいくら頑張っても小泉が引いてしまった後では岐阜の「聖子ちゃんファン」には敵うべくもないですから、次期総選挙での１区公認は難しいでしょうね。

　それにしても自民党のニュースばかりが相変わらず突出していて、民主党はつくづく影が薄いです。このままでは参院選も苦戦は免れません。もっと「話題作り」しないと存在そのものを忘れられてしまうのに、小沢一郎は何をしているんでしょうね。民主党は優秀な広告代理店をつけた方が良いと思いますよ。