幹事クリタのコーカイ日誌2006

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10月7日 ● 『夢から醒めた夢』。

 劇団四季のオリジナルミュージカル『夢から醒めた夢』を見てきました。初演は1987年ということですから、すでに20年近く演じられ続けている作品です。もっとも、当初はファミリーミュージカルとしてスタートしていて、途中から書き直されて一般公演作品になったそうですが、そのとおり、子どもや家族で楽しめるミュージカルでした。

 初めて見たので、それぞれの役者が役に合っているとかどうとかは言えないのですが、全体にファンタジックで美術や照明、音響はとてもがんばっているな〜と思いました。音楽もキレイで良いのですが、惜しいのは脚本と歌詞。要は言葉です。

 まず歌詞やセリフが古臭い。それはオリジナルの脚本を大事にしているからだ、とは言いにくいのは、途中の演出ではかなり現代的なアレンジを取り入れているから、奇妙にアンバランスなのです。たとえば霊界空港のパスポートには「磁気テープ」で「スーパーコンピューターに直結」って、確かにバブル期ならいかにも最先端だったかも知れませんが、今となっては黒いダイヤル電話に音響カプラーつないでパソコン通信していそうな感じがしてしまいます。

 ところが途中で「マコ」を探す時に出てくる有名人で「ハセガワマチコ」「カガマリコ」なんて古い人たちが出てきた後に「アサダマイコ」なんて今どき(しかも名古屋ローカル受け)の名前を入れ込んだりして、このあたりのギャップが微妙に「寒い」感じでした。

 全体にコメディタッチで演じているわりには、客席からクスリとも笑いが起きないのです。10代の客が大半だったせいもあると思いますが、ギャグのセンスと「間」が古くて、40〜50代なら笑ってくれるかもというレベル。あれだけ受けないと、演じている方が辛いだろうなぁと同情してしまいました。

 まあそれはそれとして、トータルには合格点、見て損はないと思いました。公演が午後の眠い時間で「寝ちゃったらどうしよう」と不安だったのですが、最後までちゃんと起きて見てましたから。少しでもつまんなかったら容赦なく寝てしまう覚悟だったので、シンプルに「寝なかったからマル」ということで。 


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