幹事クリタのコーカイ日誌2006

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10月9日 ● フェデラー初来日。

 2年ぶりに東京有明の森にAIGジャパンオープンテニスを見に行ってきました。今年の話題は、世界ナンバー1のロジャー・フェデラーが初来日したことに尽きます。フェデラーは単なる世界1位という存在ではなく、すでに伝説のチャンピオンたちに肩を並べる存在です。そのフェデラーがまだ一度も日本に来たことがなかったのはとても残念なことでした。特にAIGジャパンオープンは大会のグレードの割にはあまり上位の選手が来ないことで知られているので、今回フェデラーが参加すると言われても直前までドタキャンされるんじゃないかとドキドキしていたのですが、ちゃんと来てくれてなによりでした。

 決勝戦はフェデラーとティム・ヘンマンの対決になりました。イギリスの貴公子でウィンブルドンタイトルを母国に取り返すことを期待され続けた人気選手ヘンマンもすで32才。かつては世界4位だったのに今では50位台までランキングを落としてしまいました。いつ引退してもおかしくないヘンマンですが、速い有明のハードコートでは得意のボレーが生きるので、見事に決勝戦まで勝ちあがりました。

 人気選手同士の対戦は、やはりフェデラーの圧勝でしたが、ヘンマンも本当によく頑張りました。サーブ&ボレーだけではなく、チャンスを見てのリターン&ボレーや、バックハンドスライスやフォアハンドの逆クロスを打ってのアプローチ&ボレーも冴えて、フェデラーにプレッシャーをかけます。残念ながら、かなりの確率でフェデラーの鋭いパッシングの餌食になりましたが、クラシックで正統的なボレー中心のプレースタイルはファンを魅了する美しさに満ちていました。

 フェデラーは本当に淡々とプレーしていました。実に力が抜けてリラックスしています。あの脱力ぶりこそがフェデラーの鋭い動きと冷静さの源なのでしょう。僕ももっと力まずに脱力してプレーしてみようと思いました。

 そのフェデラーを今大会一番苦しめたのが3回戦の鈴木貴男です。6-4、5-7、6-7というスコアは、本当にどちらが勝ってもおかしくないクロスゲームで、日本のエースの復活ぶりを強烈にアピールしてくれました。大金星を挙げていれば世界を駆け回るニュースになっていたことでしょう(なにせ鈴木は故障でランキングを1078位まで落としていましたから、1000位台の選手が1位に勝つところだったのです)。鈴木は今大会スリチャパンにも勝っていますし、まだまだこれから復活と活躍を期待したいです。

 最後の優勝スピーチでフェデラーが「来年もディフェンディングチャンピオンとして戻ってきたい」と言いました。会場の松岡修造も「本当だな!」と念押ししていましたが、本当に来年も日本に来てくれたら嬉しいことです。ただフェデラーに対抗できるビッグネームがもう何人か来てくれないと大会が盛り上がらないので、ナダルを始め、ロディックやサフィン、ヒューイット、ナルバンディアン、バクダティス、ブレークなどにも一緒に来て欲しいものです。


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