新居への引っ越しで一番増えたのは、実は取扱説明書です。まずマンション側から分厚いファイルを渡されて、そこにはインターホンやガス給湯器やら食器洗い機やら床暖房システムやら、とにかく標準装備されているあらゆるものの取扱説明書が３０種類以上入っていました。とても読んでいられません。

　さらに自分で購入した家具にも電気製品にももちろんそれぞれ取扱説明書と保証書がセットでついてきます。それらも合わせて１０数種類あって、もちろん読んでいられません。とりあえず適当にスイッチを押してみて「ああ、こうすればこう動くんだ」という動作確認だけしていますが、時々訳がわからなくなると、仕方なく取扱説明書を探し出してきて該当ページだけ読んでいます。

　本来、僕はマニュアルの類を読むのが好きなタイプで、ひとつ新しい機械を買うと、まずはマニュアルを読んでから操作してみます。ゲームだっていきなり電源入れて始めちゃうということはしません。マニュアルを読みながら気分を高めてからゲームを始めるのです。なによりマニュアルを読まないとわからないような便利でお得な機能を知らないでいると「損をした」ような気分になる貧乏性なのです。

　ところが今回は一番操作が複雑そうなＤＶＤレコーダーでさえも、ほぼ「勘」。リモコンについているボタンの説明を見ながら、ああでもないこうでもないといじって何とか予約録画をしたりしています。まあそれでも何とかなっていくところが最近の電気製品のすごいところですけどね。いわゆる「人にやさしいインターフェース」ってやつがかなりのレベルで達成できています。

　でもやっぱり何か知らない便利機能が隠れているだろうと思っていますから、そのうち時間ができたらじっくり一冊ずつ取扱説明書を読んでやろうと考えています。