幹事クリタのコーカイ日誌2006

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9月9日 ● 結婚難民の時代。

 昨日の日記に対してくりさんから「40代未婚女性を敵に回すチャレンジャーだ」と言われてしまいましたが、性懲りもなく今日も結婚できない人たちの話題です。

 ドラマ『結婚できない男』がヒットする背景には、もちろん独身者の高齢化という社会変化があります。昔、と言ってもたかだか20年ちょっと前の話ですが、男性で30才を過ぎて結婚していないと「おかしいんじゃないの?」と言われたものです。女性にいたっては「クリスマスケーキ」(25過ぎたら価値がない)などとひどいプレッシャーをかけられていました。

 ところがこの20年くらいの間に世の中の変化は著しく、今では男女とも30代の独身は当たり前、そしてドラマのように男性は40才で独身というのも一般的になってきてしまいましたし、昨日の日記に触れたように、女性の40代独身も随分と増えてきたように思います。

 ドラマがヒットしているのは、単にコメディとして「結婚できない変な人」を楽しんでいるからではなく、これが実際に自分(もしくは身内)のこととしてリアルに置き換えられるからです。いまの時代の「結婚」のあり方と、その難しさをテーマにして取り組んでいるからこそのヒットであり、制作者が安易なカリカチュアによるコメディに逃げていないところが素晴らしいのです。「結婚できない」ことは変でも何でもなく、今の世の中では普通にあるんだということを軸足にしてドラマ制作者はドラマを作っています。

 本当にいま結婚は難しい問題だと思います。独身者が合理的に思考すると、結婚なんかしない方が楽だなぁ、という結論になりがちです。またいま結婚している人々だって、本当に結婚して良かったと思っている人の割合はどれだけいることでしょう?子どもがいるから、もしくは世間体が悪いから、面倒臭いから、そんな理由で離婚していないだけという夫婦はかなりの割合でいると思います。今は「結婚難民」が溢れている時代なのです。

 「できちゃった婚」と言うのは、こういう結婚が難しい時代だからこそ、背中を強力にプッシュしてくれる手段として広まっているのだと思います。いつまでも踏ん切りがつかずにずるずるとしてしいるカップルが結婚するには、今や「できちゃった婚」しかありません。だからもし全く苦労しない避妊方法が開発されたら、結婚率はさらにガクッと下がってしまいそうです。「ゴムじゃないゴム」なんか作っている場合ではありません。少子化対策・結婚難民対策には「穴の空いたゴム」を混入させるのが一番です。

 

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