幹事クリタのコーカイ日誌2006

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7月25日 ● 白鵬も雅山も昇進見送り。

 大相撲名古屋場所は朝青龍の復活優勝で幕を閉じましたが、一番注目されていた白鵬の横綱昇進と雅山の大関復帰はともにあと一歩が足りず来場所へ持ち越しとなりました。

 白鵬は13勝以上で優勝かそれに順ずる成績、というのが条件でしたが、結果は朝青龍を倒して13勝の準優勝。規定どおりなら昇進させてもおかしくありません。ここのところ常に13勝以上を挙げている白鵬ですから、実力的にはすでに横綱の力は十分にあると思います。

 それが見送りになったのは、9日目までに2敗を喫して朝青龍の独走を許したからだそうです。しかし、朝青龍の独走を許したのは白鵬のせいというよりも、白鵬以外の力士が不甲斐なくて全く朝青龍に歯が立たなかったからです。もし他の大関4人のうち1人でも朝青龍に土をつけることができていたら、白鵬は横綱になれたわけですから、他の力士が弱く、白鵬だけが抜きんでて強かったせいで昇進できなかったという矛盾を生じてしまいました。

 これは恐らくは協会側に大関2場所で昇進という「超スピード出世」に対する不安と抵抗があったのではないかと思います。要は気分的に「まだ早いんじゃないか」ということです。双羽黒以来、横綱昇進に臆病になっている協会は、以前なら昇進させていたケースでも見送ってきました。貴乃花はそれを突破して横綱になりましたが、魁皇も栃東もそのチャンスを逃して未だに大関どまりです。

 もちろん、白鵬はまだ若く実力的にも十分なものを持っていますから、貴乃花同様、少しくらい遅れても大丈夫だとは思いますが、せっかくのこの勢いを生かして昇進させても良かったのではないかという気もします。「地位が人を作る」ということもあります。大相撲の人気復活のためには早く朝青龍のライバルを作ることが必須ですからね。

 雅山の大関昇進についても、この3場所で34勝と、こちらも星勘定的には十分です。もちろん元大関ですから力も折り紙付き、5勝5敗から5連勝して十番勝ったのも実力の証明でしょう。ただこちらも大関が6人になってしまうという協会側の抵抗感が阻害要因になったと思います。つまり気分的に6大関は多すぎるということです。白鵬が昇進していればまだしも、1横綱6大関では名ばかりの大関ばかりがずらずらと並んでいるという印象を拭い切れません。もしいま大関が1人だったら間違いなく雅山は昇進していたことでしょう。

 そんな「気分」や「状況」で昇進が左右されてしまうのに納得がいかない向きもあるでしょうが、これが相撲界というものです。運も含めて本人の実力という考え方でしょう。もっとも会社の人事だって似たようなものですから、それほど相撲界だけが特殊というわけでもないと思います。むしろ会社の場合は実力すら関係ないことがありますから、よりおかしい度合いは強いのかも知れません。


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