幹事クリタのコーカイ日誌2006

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7月8日 ● 自分のことだけ考える。

 先日なにかで読んだインタビュー記事で、もう誰が言ったのかすら覚えていないのですが、とにかく年配の女性が「さぞかしお若い頃はお綺麗だったのでしょうね、その頃にお会いしたかった」というようなことが言われるが、自分としては若い頃の自分は確かに今より見た目はキレイだったかも知れないけれど、ワガママで身勝手でモノを知らず自分のことだけ考えて生きていたから嫌いだ、というような意味のことを語っていました。

 これを読んだ僕は深く頷いてしまいました。本当に男女を問わず若い頃というのはそういうものです。今から思えば僕も本当に視野が狭く、他人に厳しく、プライドばかり高くて身勝手でした。自分に自信がないから余裕がない、余裕がないから他人に攻撃的になることで自分を守ろうとする。たまに他人に優しくしていても、それは本当に相手のことを思ってというよりは、自己満足に過ぎない優しさであったように思います。

 それが若いからこそ許されていたんだということに気づいたのは30才を越えてからだったでしょうか。30才をいくつか過ぎた時に、もう大人なんだから、いつまでもガキみたいなことを言ってたらいかんなぁ、と思ったのです。「若さ=バカさ」であり、良い年をしていつまでも「若さ」をひけらかすことは、自らバカだと言っているようなものなんだと感じました。

 もちろん、だからと言って今はもう悟りを開いたような宗教家のような素晴らしい人格の持ち主になったかと問われると、残念ながら相変わらず中身はダメダメなままです。ただ若い頃との違いは、そういう気恥ずかしい自意識を包み隠し、大人としての振る舞いを少々身に付けたに過ぎません。冒頭のインタビューを受けた女性との違いは、未だに僕は「自分のことだけ考えて生きて」いて、他人のことを考えて他人のために生きることは生涯できるかどうか自信がないということです。

 もっとも聖人でない限りは、自分以外の他者のことを考えて生きるには、まず自分のことを考えなくても大丈夫なくらいの余裕がないと無理だと僕は思います。若い頃よりは少しだけ余裕ができた今は、こんな僕だって「自分の大好きな人たち」というごく狭い範囲内でなら自分以外の人間のことも考えて生きています。今後はその範囲が少しずつ広くなっていけばそれでいいかと。まあそのあたりでとりあえず勘弁してもらおうかなぁと思っています。


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