幹事クリタのコーカイ日誌2006

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7月6日 ● レーマンのスーパーセーブの秘密。

 テポドンの話は腹立たしいのですが、ではどう対応するのがベストなのかはわかりません。アメリカが北朝鮮に攻め込んで金成日をフセインのように拘束してしまえば済むことでもなさそうな気がするし、だからと言って生ぬるく対応していると、いつまでたってもテポドンを発射して脅してきそうですし。日本の場合は拉致被害者の問題があるから余計にややこしいし。

 と言うことで、ちょっと深刻な話題から目を逸らして、W杯こぼれ話。イタリアに負けてしまった地元ドイツですが、とうとう最後までGKカーンの出番はありませんでした。前回の最優秀GKでドイツの顔であるカーンが控えのまま終わってしまった屈辱は相当なものでしょう。

 ただあのアルゼンチン戦、ドイツ正GKレーマンがPK戦で神がかり的なセーブを連発したのを見ているだけに、カーンが控えでも仕方ないのかなぁと思っていました。なにせあのPK戦でレーマンはアルゼンチンの4本のPK全てに対してシュート方向に飛び、うち2本をセーブしたのですから。あんなスーパープレーは見たことがありません。あれではカーンも文句を言えないだろうと思いました。

 ところが「あのPK戦はドイツスコアラーのデータに基づいていた」というニュースが飛び込んできました。ドイツのビアホフ・マネージャーは記者会見で「相手がPKをける順番、ける方向は事前に全て分かっていた」と言ったそうです。この2年間のアルゼンチン選手の試合を徹底的に分析し、PKの時の癖も全て見抜いていたのです。レーマンはPK戦直前にそのメモを渡されて、ソックスの中に忍ばせ、それを見ながら左右に飛んでいたのだそうです。

 驚きました。何と言う正確なデータサッカーでしょう。野村ID野球も真っ青です。それならレーマンじゃなくてもカーンでも止めていたことでしょう。方向がわかっているのなら川口や楢崎だってある程度止めていると思います。ドイツがW杯のPK戦で4戦全勝と負け知らずなのもうなずけます。

 確かにいざという時にどうするかという癖が人間なら誰しもあります。サッカーや野球に限らずテニスでも苦しい時、ここぞという時にはそれぞれ得意なパターンのプレーがあります。サービスのコースなど分析すればはっきり個人ごとの癖が出ることでしょう。だからPKにおいても癖があるのは理解できますが、それをそこまで正しく読むには相当のボリュームのデータを集めることと、正確無比な分析力が必要です。

 ドイツは当然アルゼンチン代表だけではなく、世界中の国の代表選手のデータを分析しているはずです。それもロナウドやジダンやベッカムだけではありません。先発に入らないような選手だってPKを蹴る可能性はありますからね。でなければアルゼンチンのDFのPKの癖まで分析しているはずがないからです。もちろんPK戦になる確率はごくわずかですから、ドイツはPK以外にも膨大な情報を収集分析していたはずです。

 多分日本だって対戦する可能性があったのですから分析されていたことでしょう。それも中田英や中村や高原だけではなく、久保や松井や松田など結局代表に選ばれなかった選手だって分析は続けられてきたことでしょう。無駄になる可能性が高いデータまで徹底的にこだわって洗っているからこそ、アルゼンチン戦でそれが結実したのです。そして、それでもドイツはイタリアに敗れました。日本は勝つためにそこまで徹底していたのでしょうか?

 

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