幹事クリタのコーカイ日誌2006

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7月3日 ● 「考えない人」の無敵モード。

 我が家の息子は幼い頃から物事をあまり考えない人でした。2才児の頃に僕の実家に1人で置いてきて泊まらせたことがありますが、「ボーッ」としていて、両親が消えてしまったことにも気づいたのか気づかなかったのか、とにかくそのまま一人で祖父母とお泊まりできてしまいました。通常の2才児なら親の姿が消えた途端に探し回り泣きわめくと思うのですが、こいつは大物かバカか、と思っていたら、高校生になった今から思うと、どうやら単なるバカだったようです。

 息子は昔も今も、とにかく周りを見ないし気づかないし、先のことも考えません。だからこれから起きるであろうことを悩んでクヨクヨすることもありません。洞察力とか先見性とか計画性というものがないので、その時になって「どうしよう」と途方にくれることはしばしばですが、そんな事態になっても「ま、いいか」とあまり真剣に困ったりはしないようです。

 僕のように先のことを考えては「ああでもない、こうでもない」と悩むタイプにしてみたら、よくそれで済んでいくなぁと感心してしまいます。僕も済んでしまったことをいつまでも掘り返してぐじぐじとするタイプではありませんが、それはそうなる前にいろいろ考えて手を打ってしまうからです。やるべきことをやって、それでダメだったら仕方ないと思いますが、何もせずに失敗した時は「ああしておけば良かった」と本当に悔やみます。

 ところが息子は何も準備もせずに、その場で拙い対応をして失敗してしまっても、後に引きずらないという、僕からしたら驚くべきハッピーな性格の持ち主です。周りにしてみればイライラするし心配だし時には迷惑すら被るのですが、当の本人は全然気にしていないのですから余計に腹が立ちます。結局何にも考えていない人間は無敵なのです。

 自分が人間関係のストレスを溜め込んで鬱々としている時に、息子の「何にも考えていない」顔を見ると、ああ、僕もこうして生きていければいいんだよなぁ、と思います。きっと僕みたいな心配性は早死にをして、息子のような極楽とんぼが長生きをするのでしょう。もっとも、いくら早死にをすると言われても、「何にも考えない」と言うのも僕にとってはまた苦痛ですから、結局どうしようもないんですけどね。諦めて早死にするつもりです。


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