幹事クリタのコーカイ日誌2006

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5月31日 ● 話題豊富な全仏オープンテニス。

 この日曜日から全仏オープンが始まっています。実は日曜日から開幕するのは長い歴史の中で今年が初めて。観客動員を伸ばすためにこれまでの月曜開催から日曜開催に切り替えたのですが、選手の間では「たださえグランドスラムは長いのに延ばすことはないだろう」と不評のようです。

 それはともかく、今年の全仏は話題が豊富です。男子では第1シードの王者ロジャー・フェデラーが唯一タイトルを獲得していないこの全仏で優勝できれば昨年のウィンブルドンからグランドスラム4連勝となり「フェデラー・スラム」を達成できます。もちろん生涯グランドスラムも達成し、年間グランドスラムの可能性も十分。フェデラーが伝説のチャンピオンたちに並び超えることができるかが今年の全仏にかかっていると言っても良いでしょう。

 それに対抗するのが昨年の若き覇者、第2シードのラフェエル・ナダル。すでにこの大会でクレーコート54連勝という新記録を達成し、まさにクレーでは無敗の帝王。フェデラーにとって今や最大の難敵です。決勝戦でぶつかる両雄のどちらが勝つかは誰にもわかりませんが、対照的なプレースタイルの2人だけにスリリングな試合になることでしょう。

 男子でこの2人以外に可能性があるとしたら、まず第3シードのデイビッド・ナルバンディアンでしょう。ナルバンディアンの取り得はとにかくその安定感。決して取りこぼさずに必ず上位に勝ち上がってくる強さはメンタルでもフィジカルでも充実している証拠です。大穴として僕が期待しているのは第8シードのジェームズ・ブレーク。アンディ・ロディックをはじめアメリカ勢が弱い全仏ですが、ブレークが風穴を開けてくれないかなと思っています。後は実力十分ながらノーシードになってしまった復活マラ・サフィンも注目です。

 女子の注目は何と言っても復活してきた第12シードのマルチナ・ヒンギス。前哨戦となるローマの大会で見事に復帰後ツアー初優勝を飾り、上り調子でパリに入ってきました。これまで全仏だけは勝てなかっただけに、このタイトルは何よりも欲しいところでしょう。第12シードながら本命だと僕は見ています。

 問題は厳しいドロー。順当にいけば4回戦で第6シードのエレナ・ディメンティエバに当たりますし、準々決勝では第2シードのキム・クライシュテルス、準決勝で第5シードのジュスティーヌ・エナン・アーデン、決勝はもちろん第1シードのアメリー・モーレスモ。これは一番厳しいドローです。ボトムハーフに有力選手が固まってしまったため、ヒンギスにとっては体力的に2週間の長丁場がもつかどうかが鍵になりそうです。

 ところで日本選手ですが、なんと森上亜希子が第3シードのナディア・ペトロワに6-2、6-2で完勝してしまいました。大金星です。なにせ相手は第3シード、モーレスモやクライシュテルス、エナンらと並ぶ評価を得ていた選手なのですから、これに勝った勢いでベスト8くらいは狙って欲しいものです。

 他にはベテラン杉山愛が第22シードで1回戦を突破しています。勝ち上がれば4回戦でモーレスモと対戦しますから、これも楽しみです。ダブルスでは杉山・ハンチュコバ組が第5シード、浅越しのぶ・スレボトニク組が第6シードと、ともに上位を狙えるところにいます。もしこの2組で決勝戦なんてことになったら、これもまた日本のテニス史に残ります。楽しみの多い大会だけに、また連日寝不足に悩まされそうです。


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