幹事クリタのコーカイ日誌2006

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5月30日 ● 『ザ・ヒットパレード』。

 先週の金曜・土曜に2夜連続で放送された『ザ・ヒットパレード〜芸能界を変えた男・渡辺晋物語〜』を録画して見ました。フジテレビと渡辺プロが製作した豪華キャスト・スタッフによるスペシャル実録ドラマです。戦後芸能史・テレビ史として恐らく50代以上の人が見ていたらとても懐かしい番組だったと思います。

 僕は残念ながらこのドラマで描かれた主要な時代(昭和20〜30年代)のことはさすがに知識として知っていても実感はありません。なにせ生まれる前の事柄が多かったですから。ただドラマの中で使われた楽曲はほぼ全部知っていましたし、主要な登場人物もわかります。そういう点では「植木等?」「ザ・ピーナッツ?」「青島幸男?」というような若者とは違って、十分にドラマを楽しむことはできました。

 ただ知っているだけにキャストについてはついつい突っ込みたくもなります。陣内孝則の熱演は認めますが、植木等のとぼけた味わいと陣内の「熱さ」はズレを感じましたし、ハナ肇はもっと大きな男で、宮川泰はもっと美男じゃないか、とか。いくらなんでもすぎやまこういちに原田泰造って言うのはちょっとひどいんじゃないかとか、ましてやふかわりょうが中村八大はないんじゃないのとか(ふかわりょうも原田泰造もナベプロですから仕方ないんですけどね)。まあその点はいくら頑張っても完璧ということはあり得ないし、ある程度は諦めています。

 もっと残念だったのは、これがやはりテレビドラマだったことです。もし映画だったら、もっといろいろな制約なく突っ込んだ部分まで描けただろうに、テレビであるために「キレイ事」で終わったところがたくさんありました。例えば芸能界とヤクザは切っても切れない関係だと思いますが、そのあたりのことは全く出てきません。スキャンダルも数限りなくあったはずですが、トラブルとして登場したのは山下敬二郎の移籍とキャンディーズの引退くらいでした。戦後芸能史・テレビ史と言っても表面だけで終わったという感じです。

 さらに言えば、フジテレビ制作のために日本テレビの看板番組だった『シャボン玉ホリデー』のことが一瞬しか登場しなかったのも残念でした。クレイジーキャッツとザ・ピーナッツ、さらに青島幸男とくれば『シャボン玉ホリデー』に尽きると思うのですが、それを簡単にしか見せられないから彼らの凄さがいまひとつ伝わってきません。

 またTBS制作の『8時だよ!全員集合!』にいたっては一秒たりとも出てきませんでした。もちろん、あれもこれも入れていたらとても枠内に収まりきらないというのはわかりますが、渡辺プロの「3大タレント」と言えばクレイジーとピーナッツとドリフターズなのに、ドリフは全く出てこないし、キャンディーズを登場させるなら「全員集合」には触れて欲しかったなぁと思います。

 さらに蛇足ですが宮川泰と言えば「宇宙戦艦ヤマト」、すぎやまこういちと言えば「ドラゴンクエスト」だと思うのですが、アニメもゲームも渡辺プロは嫌いなんでしょうか?全くそれを無視というのもいかがなものかと感じました。さらっと紹介するだけで、よく知らないで見ている30代以下の視聴者にも親しみを持ってもらえたと思うんですけどね。


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