幹事クリタのコーカイ日誌2006

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5月12日 ● 死語の世界。

 僕もすっかり中年オヤジですから、古い流行り言葉、いわゆる死語をたくさん知っていますし、時々使ってしまって若い人から「?」という顔をされてしまいます。「そんな言葉も知らないのか、まったく最近の若者は」と思うことも時にはありますが、大抵は「いや、そりゃ知らないよなぁ、オジサンが悪かった!」ということがしばしばです。

 例えば「あたり前田のクラッカー」。こんな言葉を知っているのは40代後半がぎりぎりでしょうか。僕はまだ幼稚園にもなっていないくらいだったのですが、『てなもんや三度笠』は強烈に印象に残っているので、ついつい言いそうになってしまいます。同様に「大きいとはいいことだ」というのも思わずつぶやいてしまいますが、もちろん若者は元になった山本直純のCMなんか知りもしないことでしょう。

 「アベック」も最近は使われませんが、ついついカップルを見かけると言ってしまいます。それに関して言えば「A・B・C」ももう死語ですね。僕たちが中学生の頃は「Aまでした」とか何とか言っては特に女子がキャーキャー騒いでいました。当時使っていた言葉で「ボイン」なんて今は誰も言わないですし「かわいこちゃん」も言わないだろうなぁ。

 で、先日テニスをしていた時に隣のコートにこうした「死語」を見かけてしまいました。いや、言葉がひとりでうろうろしていたわけではないのですが、小柄(150センチ以下)でボンキュッボンの女性がタンクトップ姿でテニスをしていたのです。はい、これは「トランジスター・グラマー」と言います。トランジスターというのは「小さくて高性能」な代名詞で、小柄だけど均整がとれたナイスバディな女性のことを昔はそう呼んでいたのです。

 この言葉は昭和30〜40年代の流行語ですが、当時の日本人は全体にまだまだ小柄で、アメリカ映画に出てくるような八頭身の美女はいませんから、「トランジスター・グラマー」はリアリティがありました。僕も昭和時代はこのタイプの女性が結構好みだったものです。しかし、平成のいま「トランジスター」という言葉が消えたこともありますが、日本女性はすくすくと育ってみんなスラリとした容姿をしていますから、そういった女性そのものが少なくなってしまったので死語になったのだと思います。

 久しぶりにそういう言葉がぴったりの女性を見かけて「おおっ、トランジスター・グラマーだ」と思ったのですが、これが死語だとしたら代わりになんて呼んだらいいのでしょう?「LSIグラマー」?そういう女性を見かけなくなったのに言葉だけ新しくしないですもんね。それに、今どきの女性はエビちゃんもえちゃんが理想のスタイルですから、トランジスター・グラマーは誉め言葉にもならないのでしょうし。


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