幹事クリタのコーカイ日誌2006

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4月19日 ● 『トップキャスター』第1回。

 『離婚弁護士』『女王の教室』で今やキャリア女性を演じさせたらナンバー1の天海祐希主演、矢田亜希子、玉木宏、谷原章介、松下奈緒、田丸麻紀、生瀬勝久、児玉清と豪華な共演陣、そして脚本家に前クール『西遊記』でヒットを飛ばした坂元裕二と「ヒット間違いなし!」の意気込みで始まったフジテレビの月9ドラマ『トップキャスター』が始まりました。スクープに命をかけるニュースキャスターがテレビ局を舞台に大活躍するコメディ!ということでしたが、見た感想は「うーん」でした。

 まず問題は脚本が粗いです。初回は特に内容をあれこれ盛り込みすぎ。2回にわけて放送するくらいでちょうど良い分量をぎゅうぎゅうに詰め込みすぎたために、恐らくカットになったシーンがあったのでしょう。話の流れがわかりにくくなってしまいました。説明不足ですっ飛ばさないで丁寧に描いて欲しかったですね。

 しかも脚本家の癖なのか、台詞が妙に持って回った言い回しが多く『西遊記』なら許せてもこのドラマでは「普通そんな言い方しねえよ!」感たっぷりで、リアリティを損なうだけでした。会話のテンポが悪いので、どうしてもドラマがぐだぐだしてしまいます。

 次に天海のキャラ設定が中途半端です。見ていても何だかよくつかめないキャラクターで、本当にクールな切れ者なのか、それとも意外と勘に頼る行き当たりばったりなのか、わざとボケているのか天然なのか、そのあたりのキャラ付けが何ともはっきりせずに見ていてイライラしてしまいます。彼女の言動に対して納得度が低く共感できないのです。もっと一本筋が通って見えるようにして欲しいと思いました。

 生瀬が奮闘するコメディ部分は大して笑えるようなものではなく、スクープを追う見せ場も緊迫感に乏しく、見ていて途中で眠たくなってしまいました。あまつさえセットは『美女か野獣』にそっくりだし、矢田と玉木が出てくると『ラストクリスマス』っぽいし(立場は逆ですけど)、児玉清は『HERO』と同じだし、もうフジのヒットドラマのエキスてんこもりというか、パクリっぱなしというか。新味が全然ありません。

 期待が大きかっただけに、ダメなところばかりが目に付く結果になってしまいましたが、まだ立ち直れるチャンスはあると思います。まず脚本をもっと整理して余計なエピソードを刈り込むことと、天海のキャラをはっきりさせることでしょう。せっかく良いキャストを揃えたのですから、もっと視聴者の納得性を高めないと、このままダメドラマになってしまいそうな予感がします。


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