幹事クリタのコーカイ日誌2006

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2月25日 ● 荒川にコマネチを想う。

 荒川静香が金メダルを獲得、快挙に日本中大喜びのようです。メダルゼロが続いてしまって、負け惜しみ的にメダルが全てじゃないと言っていても、やっぱりオリンピックはメダル取ってナンボだとみんな思っていたことがはからずも露呈してしまいました。キレイ事言わないで正直に「メダルが欲しかったんだよぉ」と言いましょう。

 それはともかく、荒川は見事でした。ライバルのコーエンとスルツカヤが重圧からか転倒を重ねたのに対して完璧なノーミスの演技。思わずかつてモントリオール五輪で10点満点を連発した体操のコマネチを連想してしまいました。もちろん少女だったコマネチと大人の女性らしさを演じた荒川とではタイプが違いますが、演技そのものの不動の安定感と貫禄は共通した「質」の高さを感じさせます。採点競技はどうしても日本人不利と考えてしまいますが、それでもこれだけの演技をすれば審判も最高点を出さざるを得ないのです。

 それにしても荒川は良いタイミングで金メダルを取りました。同じ金でも長野五輪のように5個も金メダルがあると、みんないちいち覚えていません。ちなみにあの時の5つの内容を全て言える人は何人いるでしょう?モーグルの里谷、スケートの清水、ジャンプの団体と船木、ほらあとひとつが出てこないでしょ?ショートトラックの西谷のことを覚えているのは100人のうち5人くらいじゃないでしょうか。

 札幌五輪の金メダルなら、当時の小学生以上は誰でもいえます。ジャンプの笠谷幸生。「日の丸飛行隊」で今野、青地とともに金銀銅を独占したことは、まさに「国民的ニュース」でした。今回の「トリノの荒川」は、恐らく日本唯一のメダルとなるだけに、より印象度が強いと思います。荒川は今後ずっと女子フィギュアスケートの第一人者として伊藤みどりを超えた存在になれることでしょう。

 それとともに、浅田真央を代表に出せなかったスケート連盟関係者も胸をなでおろしているはずです。メダルなしで終わればどうしてもそこに話題がいってしまいます。高橋尚子を落としても野口みずきが金メダルを取ったマラソンと同じく、フィギュアスケートも人と運に恵まれました。


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