住所不明で年賀状が戻ってきます。それも毎日のようにパラパラと。今年はある程度覚悟はしていましたが、それにしても今ごろ戻ってこられても困ります。３日や４日に戻ってきたのなら出し直すこともできますが、１０日過ぎに戻ってきたからといって、今さら年賀状を出すわけにもいきません。

　今年は住所不明で戻ってくる枚数が多いだろうと予想していたのは、去年僕が喪中だったからです。昨年年賀状の交換をしていないので、引っ越しをした人の住所がわかりません。昨年に引っ越しをしたのなら１年以内なので転送してくれるでしょうが、一昨年に引っ越した人は去年の年賀状がないと引っ越しをしたことすら知らないままだったりします。しかも去年こちらから年賀状を出していないため、今年はくれなかった人も結構いて、ますます転居先がわかりません。

　それに普通は毎年のように年賀状を交換している人には転居通知を出すものでしょうが、人によっては年賀状で兼ね備えてしまう人が多いのも問題です。一度きりのチャンスでは人の目に止まらないということを普通の人は知りません。しかし我々広告屋は繰り返し接触機会を作らないと相手にメッセージが届かないことを知っています。

　だから僕は引っ越す前から新しい住所を連絡しましたし、恐らく秋に引っ越したら転居通知を出すつもりですし、来年の年賀状にも引っ越したことを目立つように書くつもりです。それだけやってようやく住所録を直してくれるかな、というくらいしか期待していません。

　それにまだこうして戻ってくれば「届いていない」ということは少なくともわかりますが、そうじゃないと本当に相手に届いたかどうかなんて心許ないものです。途中で配達のアルバイトが草むらに投げ捨てているかも知れないし、どこかで迷子になっているかも知れません。そういう意味ではメールも郵便も大差ないです。大事なことはやはり会って伝えるのが昔も今も一番だと思いますね。