正月３日から２泊３日で伊豆に旅行に行ってきました。伊豆は名古屋からクルマで３時間くらいのところですから、小旅行にはもってこいの距離なんですが、今回は行きも帰りも大変な目に遭いました。

　行きは予想はしていたのですが、帰省ラッシュにはまりました。豊田〜岡崎付近の東名高速上り車線は１時間以上の渋滞。ノロノロ運転ですっかりうんざり。しかもその後に静岡県内で２ヶ所も事故渋滞があり、結局名古屋から沼津まで通常２時間半くらいのところを５時間もかかってしまいました。

　しかし、帰りの大変さはこんなものではありませんでした。昨日朝起きて見たらホテルの窓から見えるのは一面の銀世界。思わず信州にスキー旅行に来てしまったのかと思うほどの大雪です。とても伊豆とは思えない光景に唖然としてしまい、まあ伊豆でこんなことは珍しいからしばらくしたら溶けるかも、なんて楽観していたのが仇になりました。

　チェックアウトタイムの１１時になっても相変わらず雪はしんしんと降り積もっていて、クルマの上には数センチの積雪。仕方なくそっと走り出します。伊豆半島東部の大動脈国道１３５号はもちろん大渋滞。ただの休日でも渋滞する道なのに、この大雪でもう熱海から下田までの約１００kmが全てクルマでつながってしまったかのようです。

　伊豆高原のぐらんぱる公園前から梅の木平までの２km弱を行くのに１時間以上かかりました。歩く方がはるかに速いのです。さらに梅の木平から吉田への坂道では、スリップして動けなくなるクルマが続出して２０分くらい完全にストップ。あまりのことに息子が雪の中を先の方まで歩いて様子を見に行ったくらいです。しかもその２００ｍを歩いて往復している間も１ミリもクルマは動きませんでした。

　結局伊豆高原から網代までで４時間。距離にしたらたかだか１５ｋｍくらいです。さらに大変なのは、伊豆の低い山とは言え、山間部は軒並みチェーン規制されてしまったことです。もちろん僕のクルマはノーマルタイヤでチェーンも積んでいません。

　伊豆スカイラインはもちろんダメ、中伊豆バイパスもダメ、亀石峠もダメ、熱函道路もダメ。となると、下田周りでもしない限り名古屋に向かうことができないのです。１３５号を北上しながら、どこかから東名高速に乗ることができるルートはないか探したのですがありません。

　このまま小田原まで行き、大井松田インターから御殿場を回って名古屋に向かうしかないのか、しかし御殿場も速度規制をしているらしいし、と完全に困り果てました。後は熱海でスタッドレスタイヤかチェーンを買うしかありません。しかし、もうこの段階では売り切れているかも。探すのも一苦労です。

　迷いながら網代のマクドナルドで休憩して様子を伺っていたら、空が晴れて気温も上がってきました。おっ、これは行けるかも。熱海から一路山を目指して登ります。梅園の横を抜け熱函道路の入口に「チェーン規制」と出ていますが、雪も溶けていることだし無視して強行突破。トンネル手前で作業している人に「チェーン必要ですか？」と聞いたら「大丈夫ですよ」との返事を貰ったので一気にトンネルを抜けて函南町へ。すると何と言うことか、伊東から熱海にかけてはあんなに積もっていた雪が、こちら側にはほとんどありません。

　そのまますいすいと走って無事に沼津インターにたどり着くことができました。小田原まで行かなくて良かったとホッと一息。結局、渋滞にはまってちっとも動けなかったお陰で熱函道路の雪が溶けて通れる時間になったわけで、もし朝すぐに行動を起こして素早く熱海まで来ていても、そこから先が行けなかったのだから結果は同じだったかも知れません。

　そして何よりもあの雪の中、無事に事故を起こさずに帰ってこられたことが一番。やっぱり雪中ドライブは怖いです。と言うか、それがイヤで敢えて伊豆を選んだのに、今年の異常寒波のせいで危ない目に遭ってしまいました。