幹事クリタのコーカイ日誌2005

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12月2日 ● 「この時期」のマンション。

 マンションを買ったというと「この時期に?」と言う人がいます。「この時期」とは何を指しているかというと、師走の忙しい「この時期」というわけではなく、せっかく株価が上がっている「この時期」でもなく、将来年金が払われるかどうかもわからない「この時期」でもないようで、どうやら耐震設計偽造問題に揺れる「この時期」らしいです。

 まあ言わんとするところはわかります。マンションなんて信用ならない、業界ぐるみで嘘ついているんじゃないか、みんな地震が来たら倒れてしまうんじゃないか、いまマンション買うなんて信じられない、と言うことなんでしょうが、それはちょっと考えすぎ、短絡的、過剰反応でしょう。

 「この時期」だからボーナスキャンペーンのようにどこのマンションも耐震偽造をして売り出しているわけではないですし、疑えばマンションだけではなく戸建住宅だって疑惑は同じはず。そして疑い出したらいつまでたっても家は買えないし、かと言って賃貸だってどこまで手抜きしているかわかりませんから住めません。

 じゃあ引っ越さないで今住んでいるところにいればいいか、というと、それも本当に安全かどうかはわかりません。少なくとも阪神大震災以前に建てられた住宅よりも、その後に建てられたものの方が意識としてより「防災」を意識しているでしょうし、耐震基準だって上がっているのですから、古い家に住んでいて安心なんてことはないはずです。たださえ古ければそれだけ経年変化で劣化しているわけですから。

 つまるところ、安全かどうかは個々の事例について検討するしかありません。今度のマンションは近くの他の物件に比べれば割安ですが、その割安の理由は「他が高すぎる」からです。一種住専に低層マンションを建てれば当然割高になりますから、設備を奢ってグレード感を出して高くしている他の物件に対し、僕が買ったマンションは近隣商業地域に立つ15階建てのマンションですから、当然敷地を有効利用していて割安になります。設備も必要十分であって過度に豪華ではありません。ただこの「割安の理由」は、今回問題になっているマンションが割安だった理由と似ていますから、それだけで安心とはもちろん言えません。

 新しいマンションは今まさに空に向かって建築中です。工事しているところを見ていても、素人には何だかよくわかりませんが、まあ真面目にやっているように見受けられます。売主や施工会社の悪い評判もないらしい(一応住宅関係に勤めている友人に聞きました)。この時期にこういう問題が起きたことで、むしろちゃんと作ってくれるんじゃないかという期待感(?)の方が増しています。だって今建てているマンションで同じような偽造がバレたら、本当にシャレにならないでしょう。検査会社も行政も今なら厳しくきちんとチェックするはずですしね。

 という事で、問題が発覚する直前に買うことを決意したわけですが、問題が起きても買い控えようとはこれっぽちも思いませんでした。むしろ「この時期」だから「買い」じゃないかと考えているくらいです。ま、これで地震の時に倒れたら、それは自業自得ですから仕方ありません。


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