幹事クリタのコーカイ日誌2005

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12月1日 ● マンション購入の理由。

 マンションを買ったという話は意外と反響が大きくびっくり。そんなに驚くようなことか?と思うのですが、そう言えば19年前も周囲はすごい反響がありました。当時僕は25歳独身で、同世代で誰も不動産を購入しようなんて思っている人間はいませんでした。

 まあ普通に考えれば当たり前です。マンション不況の時代で建てても売れ残っている物件はたくさんありましたし、当時の住宅金融公庫の金利は年5.5%。35年ローンなんて借りたら、借りた金の倍以上を返済しなくてはなりません。そんな時代に家族もいないのにどうしてマンションを買う必要があるのでしょう?しかも僕が買ったのはあろうことか4LDKでしたし。

 いや、当時の僕にはもちろん「必要」はありませんでした。ただ「欲求」がありました。広くてキレイで安全な家に住みたいという希望と、これからマンションは(不動産はという方が正しいでしょう)きっと値が上がるに違いないという確信が「マンション欲しい」という気持ちにつながったのです。

 今は随分マシになりましたが、当時は賃貸住宅と分譲住宅ではかなり質に差がありました。会社の先輩が購入した新築分譲マンションに遊びに行くと「こんなに立派なのか!」と、自分の住んでいた新築賃貸マンションと比べてその差に驚いたものでした。

 そして当時は株価が上がり始めていました。日経平均が連日記録を更新していたのです。「株価が上がれば次は不動産が上がる」。株で儲かったお金が不動産に回るのは時間の問題です。僕がいま住むなら賃貸じゃなく分譲だなと思ったのは株価の連日の高騰が決定打でした。

 2ヶ月かけて名古屋の目ぼしい売出し中のマンションを何件も回って結局今のところに決めました。当初考えていた予算よりも400万円ほどオーバーしていたので少し悩んだのですが、先輩が「お金がない苦労は耐えられるけど、住む所を我慢した思いは耐えられないよ」と言って背中を押してくれたのと、何より自分が「ここだ!」と思った直感を信じて買ってしまいました。

 まだ会社に入って4年目、貯金は諸経費で消えるほどで頭金もありません。それでも買えたのは結婚したからです。本当は結婚するつもりはなかったのですが、独身では公庫ローンも組めないので、結婚してお祝い金と彼女の両親からの借金で頭金を作り、ようやく今のマンションを手に入れました。マンションを買うために結婚したのですから「買っちゃった結婚」(?)でしょうか。

 この話をすると必ず「またまた照れてそんなひどいことを言って」と言われますが、これは本当の話です。こうしてこのマンションを買ったのが1986年夏。翌年にはもうバブルが押し寄せてきて、2年後には同じクラスのマンションはもう倍になっていました。最終的には4倍くらいになったでしょうか。心底あの時買って良かったと思いました。儲けたいから買ったわけではありません。住みたい家に住みたかったからです。

 いま連日株価は高騰を続けています。不動産価格はまだ上がってきていませんが、明らかに底を打ったことは確かです。いま出ている物件が底値でしょう。昔と違うのは金利が今でも超低金利を続けていること。今後金利が上昇に転じることはほぼ間違いありません。後はデフレが終わってインフレに転じれば住宅ローンは「借りなきゃ損」になります。

 そんな時に僕の目の前に「これだ」という物件が登場したのですから、買うしかないでしょ。幸い、今回は結婚しなくても何とか資金は調達できそうですし。


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