幹事クリタのコーカイ日誌2005

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11月18日 ● 悪口は諸刃の剣。

 何事においても誉めるのは難しく悪口を言うのは簡単です。悪口を言う時は誰しも思いのたけを素直にぶつけてくるので舌も滑らかですが、誉める時はうまい表現がなかなか見つからずもどかしさを感じます。

 特にネット上においては匿名性に隠れて悪口は華々しくなりがちで、それが凝縮されると2ちゃんねるの一部のように「ああ、人間って醜いなぁ」なんて思うようなところまで行き着いたりしてしまいます。

 僕も昔から悪口は得意な方です。若い頃は特に権威がありそうなものをこきおろすことで、自分が偉くなったような気分になれるので、片っ端から斬り捨てていました。いま思えば若造が何を偉そうにという感じで、全く赤面ものなのですが、鼻っ柱が強い20代の頃は「ばっちこーい!」の気分ですから気づきもしません。

 そんな頃は自分が良いと思ったものを少しでも悪く言われると「わかってないな」とばかりに攻撃するし、逆に自分がダメと思ったものを誉める人間がいると「バカじゃないの」と軽蔑したりしていました。特に後者の場合はどこがダメなのかを滔々と語って勝った気分になっていたのですから、バカなのは自分の方です。

 この頃ようやく僕も少し大人になってきたので、けなす時も相手を見ながら話すようになりました。もちろん自分自身の中では若い時以上に評価軸がはっきりしてきているのですが、そうは言っても基本的には「好み」の問題になりがちなので、やり過ぎるとどうしても人格否定にまでなりかねません。人の好みに口を出しても仕方ないし、「まあどっちでもいいんですけど」というくらいの立ち位置にいてちょうどです。

 この「コーカイ日誌」でもいろいろなことに対して批判を書いてきました。政治家だったりテレビドラマだったりスポーツ選手だったりと、ターゲットはさまざまですが、恐らく書き始めた9年前に比べると最近はかなりトーンがマイルドになってきていると思います。

 まして実生活では本当に丸くなりました。かつては人の嫌がるところを的確に突くのが得意技だったのですが、最近はもう女の子に厳しいダメ出しをして泣かせることもないし、上司やお得意と喧嘩することもありません。言葉の暴力度は80%ダウン(当社比)。「そんなクリタはつまらない」と思っている人もきっといることでしょうが、僕はそうして日和ったお陰で自分が傷つくことも少なくなったし、少し人付き合いが楽になってきたのですから、そっとしておいてください。


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