昨年父親が死んでから「親孝行予算」が急上昇中でして、葬式に２００万円、仏壇に７０万円、母親の古稀旅行に９０万円、そしていよいよ今度は墓石を購入しなければなりません。

　すでに墓地は父親が生きている間に買ってあるので、後は墓を建てるだけではあるのですが、初盆にも一周忌にも間に合わず、何とか春のお彼岸までにということで見積もりを取ったところ、安いものでもあれやこれやで総額９０万円、高いものなら１５０万円ということでした。思わず母と二人で「うーん」と唸ってしまいました。

　よく聞く話ですが、安い石を使うと水が染みてしまいすぐにダメになるとかで、やはりケチってはいけないらしいのですが、そうは言っても軽く１０万円単位で価格が違ってきますから、おいそれと「一番良いやつください」とも言えません。

　一生に一度の買い物だし、長く使えるものだし、とか言われても、それほど今の自分が欲しいわけでも使いたいわけでもないですしね。クルマやマンションを買うような「夢」も墓石では膨らまないし、モチベーションの高さは到底ありません。

　そもそも墓石なんて石材店の言いなりで、素人にはその良し悪しもわかりません。それが割高なのかお値打ちなのかもさっぱりです。仏壇の時にもそう思いましたが、結局相手を信じて勧められるままに出せる予算ぎりぎりのところでチョイスするしかないのです。それで１００万円の買い物をするのですから、ある意味「蛮勇」が必要。親孝行も子どもの頃は楽でしたが、この年になると金がかかります。