幹事クリタのコーカイ日誌2005

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11月5日 ● 人脈も天然モノが良いようで。

 一昨日会社のすぐそばにあるカフェがオープンしました。交差点の角にあるそのカフェの入口のすぐ横に立っている開店祝いの花輪の名前を見てびっくり、高校の同級生のO崎でした。彼はこの近辺をテリトリーにしている八百屋の社長です。八百屋と言っても個人客よりもホテルや飲食店などが主要な客先なのでかなり手広く商売をしています。きっとこの店にもフルーツを卸しているのでしょう。

 O崎とは高校時代から気が合っていたので、早速電話をかけてみました。すると、その電話をかけている彼の店先を、やはり高校時代の同級生のI葉が通りかかったのです。驚いてO崎は「いまクリタと電話していたところだわ」と言いながらI葉と電話を代わりました。I葉は実は僕が担当していた某携帯電話の会社の広報をしていたことがあり、一緒に仕事をしていた時期があります。今でも携帯電話の機種変更をする時はI葉に頼んで社内価格で新機種を手に入れています。O崎もI葉も思わぬ偶然にびっくりです。

 その後、夕刊を読んでいたら、ある裁判の判決が下ったことが一面に取り上げられていて、その被告の弁護士が何とやはり高校の同級生のK口でした。O崎もK口も高校時代にテニス部だったので、卒業後も一緒にテニスをしたことがあります。O崎の名前を町で見て電話をかけたらI葉は出るし、その直後に今度はK口の名前を新聞で見るしで、何だか「ひとり同窓会」状態でした。

 11月7日号のAERAに「中高一貫VS.県立高の人脈力比較−全国有力高アンケート調査 」という特集が出ていました。大学よりも高校の方が人脈としては役に立つという内容で、各地の高校の同窓生の結びつきの強さなどが紹介されていましたが、確かに言われてみれば僕もそうです。高校時代の同窓生の方が大学よりもはるかに結びつきが強く、また同窓会も頻繁で、気の合う仲間が多くいます。

 今年のベストセラーのひとつに山田真哉『さおだけ屋はなぜ潰れないか?』というなかなか読みやすくて面白い本がありますが、そこに「100人と薄っぺらい関係を築くのではなく、100人の人脈を持つひとりの人物と深くしっかりとした関係を築くべき」だという言葉あり、僕も深く納得しました。

 大人になってから知り合った一度名刺を交換しただけの相手は「人脈」などとはとても呼べません。いざという時に見返りなしに手助けしてくれるような本当の人脈は、昔から良く知っている友人や、仕事だけではなくプライベートでも深く付き合った相手のことを言います。そうした相手ならその人が持っている人脈もまた自分の人脈になります。そうやってお互いの人脈が結合することで、より大きく広く有用な人脈が形成されていくのです。

 今の僕の主要な人脈は仕事関係以外では、高校を中心とした学生時代の友人たちとテニス関係の仲間たちです。高校・大学が地元の伝統校であったこともあり、同窓生たちはあちらこちらで中核となって活躍しているので、何かあった時には大抵どこかに役立つ人間がいます。

 またテニスで知り合った友人たちは付き合いの歴史は比較的浅くても、利害関係を抜きにして毎週のように一緒にテニスをしてわいわい楽しんでいるのですから、通りいっぺんの仕事上の知り合いよりもはるかに結びつきは強いものがあります。こちらも各業界に人がいるのでいろいろ頼ることもできて助かります。

 異業種交流会なんてものには出たことがないのでわかりませんが、そういう何かうまい話はないかと利害だけを求めて「作られた」人脈よりも、高校の同窓会のような自然発生的(?)人脈の方がきっといざと言うときには役に立ってくれるのではないかと思っています。養殖モノよりも天然モノの鮎の方がおいしいのと同じで、きっと人脈も天然モノの方が質が高いんですよ。


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