幹事クリタのコーカイ日誌2005

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10月27日 ● 天皇家に決めさせれば?

 小泉首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が、皇位継承の男系男子限定を見直す方針を固めたとのこと。40年近くも男の子が生まれないし、このままでは皇室から男子の後継者がいなくなり天皇制自体が立ち行かなくなるのだから、女系女性天皇でもいいじゃん、というのが結論のようです。

 まあ確かにはるか遠い血筋の男性を今さら呼び戻して天皇にするというのも今の時代にそぐわないし、ましてや側室に男子が生まれるまで子どもを生ませるなんてことは、到底今どき国民の理解も得られないというのはわかりますが、ではいきなり女系でもOKとか長子優先で弟がいるのに姉が天皇になりますというのもありとかは、本当に国民の理解を得られるのでしょうか?

 現実に、現天皇の次男である秋篠宮と、孫娘の愛子ちゃんでは、どっちが次の次の天皇に望ましいのか、国民投票でもしてみないと「国民の理解」具合なんてわからないのではないかと思いますが。それに千数百年の伝統を簡単に見直すような歴史的大転換を小泉首相の「私的」機関が決めるというのも不思議な話だと思いますし。

 皇室典範というのは戦前は天皇家の家法でしたが、今では立派な法律なので、天皇家はこの改正にも口出しできないんだそうです。なるほど、法的にはそうなるのでしょうが、これも「国民の理解」を考えるのなら「天皇家の意見」こそが一番大事なのではないかと思います。天皇が世襲で選ばれる以上、次を誰にするかは何より「家」の問題です。後を娘に継がせるか弟に継がせるかなんてことは、どこの家でも家族で話し合って決めればいいことです。長子優先か男子優先かなんて勝手に順番を決めるのではなく、後継候補の中から家族で「この子が一番良い」と思う人間を、その都度選んでいけば良いじゃないかと思いますけどね。昔のように天皇に権力が集中しているわけでもないのですから、そこで「お家騒動」なんてことにはならないと思いますし。

 何度も書くように僕は基本的に天皇制廃止論者です。なぜなら天皇家には基本的人権が認められていないから。生まれた時から天皇になることが決まっていてそれ以外の人生を選択できないなんて、21世紀の人権のあり方としては悲し過ぎます。

 ただ現実的には簡単に天皇制を廃止できないだろうこともわかりますから、だったらせめてこの機会に自分たちで「天皇になる」ことをチョイスできる制度に変えてあげたらどうだろうと思うのです。秋篠宮がなるにしても、愛子ちゃんがなるにしても、自分たちで「私が天皇になります」と決めたことなら、本人にとっても国民にとってもかなり納得性が高いでしょう。

 生まれた順番だけで全てを決めるというのは、一見合理的に見えて、実はかなり不合理です。天皇としての「資質」や「意欲」は生まれた順番では量れないからです。それとも所詮天皇なんて「お飾り」だから誰がなっても一緒でしょ、生まれた順番で良いよ、と識者の先生方は思っているんでしょうかね?それこそ「不敬」な話ではないかと思いますが。


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