幹事クリタのコーカイ日誌2005

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10月15日 ● お笑いバブルとダンディ。

 テレビで『笑いの金メダルSP』を見ていたらダンディ坂野が出てきました。あの一世を風靡した「ゲッツ!」の人です、って解説は必要でしょうか?とにかく「あー、久しぶりに見たなぁ」と思ってしげしげと彼を眺めていたのですが、相変わらず空回り芸とでも言うべき奇妙な寒さを売り物にしていて、それはそれである種の安心感を漂わせていました。

 ダンディは「若手お笑いブームを引っ張ってきたと思っていたら、いつの間にか足を引っ張っていた」というネタ(?)をやっていましたが、まさにその描写はぴったりだとかえって感心してしまい笑えませんでした。

 思い出せばダンディやテツ&トモ、はなわが紅白に出たあたりから今の若手お笑い芸人ブームは世間的に「公認」されたという気がします。もちろん『エンタの神様』『笑いの金メダル』の功績も大きいのですが、とにかくあれ以降は十把一絡げで彼らを起用すること自体がOKというか、まるでハロープロジェクトやジャニーズJr.のように「そういうジャンル」のものとして認知されてしまいました。もっと言えば、ハロプロやジュニアと同様に、十把一絡げだからこそ、ピンでは無理なタイプも生き残れる「互助会」組織でもあるのですが。

 今やテレビをつけると膨大な数のお笑いタレントが画面から溢れています。吉本興業のタレントを筆頭とする正統派お笑い芸人から、スポーツ選手やモデルや俳優などから転身(?)した本職がわからないボーダー組まで、とにかくパイが膨れているのでそこにどっと人が押し寄せているかのような印象です。

 テレビではドラマも歌番組もシュリンクしていく中で、バラエティ番組だけがどんどん勢力を拡大しています。それにつれてお笑い芸人の需要も増していて、お陰でたくさんいても各自の出る場が増えていくし、たくさん出てくるからますますバラエティの人気が上がるという好循環が出来上がっています。しかも今度は単なるお笑いから逆に司会やドラマまで進出していくのですから、まさに世は「お笑いバブル」状態。そしてダンディはその流れを作りながら、早く世に出過ぎてその流れに乗り損なってしまったのです。

 ただこの状況は完全にバブルですから、いつかはじけてしぼんでしまうことは間違いありません。その時にこそ、人より先にバブルが終わって元の位置に戻っているダンディのような芸人が強いのかも。もっとも、バブルだからこそダンディでも細々と食えているのであって、バブルがはじけたら真っ先にああいう寒い芸人は消えてしまうという予想もないではないんですけどね。


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