幹事クリタのコーカイ日誌2005

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10月14日 ● ミュージカル『モーツァルト』。

 名古屋の中日劇場で今月上演しているミュージカル『モーツァルト』を見てきました。ミヒェエル・クンツェの脚本を翻訳したもので、脚本・音楽ともレベルが高く、華やかで見応えがあるステージでした。

 18世紀ヨーロッパが舞台だけに、まず衣装がきらびやか。それだけで非日常的な気分がします。モーツァルトが主人公とは言え、音楽はかなり現代的でクラシカルな要素はあまりありません。むしろ、もう少しモーツァルトを聞きたいなと思ったくらいロックテイストでリズミカルです。ただ日本語歌詞がやはりこなれていないというか、音に乗り切れていなくて少し残念でした。

 面白いのは、主演のモーツァルトには常に子ども時代のモーツァルトが影のように付き添っているところ。1人の人物を2人で表現しているのです。つまり子ども時代のモーツァルトは「奇跡の子」と呼ばれた当時のままで生涯音楽を作り続ける「天才」、そして大人のモーツァルトは奔放で気ままでだらしない「人間」。モーツァルトの2面性を実際に2人で表現するというアイデアが面白かったです。惜しむらくはラストで2人が共倒れするのですが子役は永遠に残るモーツァルトの音楽を象徴しているのですから、こちらだけ残るという設定でも良かったんじゃないかと思います。

 主演の中川晃教も頑張っていましたし、姉役の高橋由美子もアイドルの雰囲気を残しながらも成長していて感心しましたが、やはり市村正親、山口祐一郎、一路真輝というトップスターの迫力はさすがでした。特に一路真輝は元宝塚だけに華やかな宮廷衣装が似合うこと。オーラが立ち上っている感じ。大司教役の山口祐一郎は存在感あり過ぎ。父親役の市村正親の方が役柄ではより重要だと思うのに、大司教が前に出すぎてしまっているのが演出としてはどうなんでしょう?

 まあ僕はミュージカルファンではないので、あまり偉そうに批評するのも的を外していそうなのでやめておきますが、トータルにはかなり良かったと思いました。少なくとも劇団四季『ライオンキング』よりは好みに合いました。

 ただ『ライオンキング』の時にも思いましたが、なんでミュージカルってあんなに高いんでしょう?今回も割引料金で入れるからこそ見に行きましたが、正規料金はA席13500円。ちょっと家族で行くには厳しいです。もう少しカジュアルな料金になれば良いのに。


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