時々「好きな女性のタイプは？」と聞かれると、必ず「頭の良い人」と答えてちょっと引かれることがままあります。男性に引かれても全然気になりませんが、女性に引かれると「うーん、正直に言ってはいけなかったかしらん？」と少し悩みます。

　で、「頭の良い人」と僕が答えると「あー、わたしバカだからダメだぁ」とあっさり言ってくれればこちらも「いやいや、頭の良いって言うのは勉強ができるとか学歴が高いというだけの単純なことじゃないから。生きる力みたいなものまで含めて頭が良いってことだよ」なんてフォローしちゃうんですが、逆に向こうから「ふーん、でも勉強のできるのと頭の良いって言うのは違うよね？」と挑戦的に（？）言われると、ついこちらも大人気なく「いや、でも勉強ができるのは頭の良さの基本でしょ」なんて意地悪く言い返すこともあります。

　もちろんそんなことを言うのは、ちょっと相手のことが気に入らない時限定ですけどね。好みの女の子にはもちろんそんな物言いはしませんし、そもそも好みの女の子にタイプを聞かれたら、その子に当てはまりそうなこと言っちゃいますし。

　ただ、「頭が良い」というのは単に勉強ができることとは違うとは言っても、やはり基本的な知識とか教養を欠いて「頭が良い」とも言わないと思います。雑駁な知識を詰め込んで「歩く百科事典」になる必要は全くないのですが、「モノを知らない」というのは単に勉強がキライとかそういうレベルではなく、知的好奇心、探究心が欠如しているとしか思えないからです。

　押し付けられた受験勉強は苦手でも、意欲と興味と観察力があれば自然と知識は身につきます。「頭が悪い」ことに安住しなければ本を読み人の話を聞きある程度まで成長できるはずです。そして僕が言う「頭の良い人」というのは、そういう知的成長を常に望み自ら磨いている人という意味です。そういう意味では学歴は確かに関係ありません。むしろ受験勉強だけ得意だったタイプの人がそこで成長が止まってしまい今は「モノを知らない」こともしばしばありますから。

　もっとも「男はバカっぱい女の方が好きだから」と、わざとそういう風に振舞っている女性も世の中にはたくさんいて、それはそれで「頭が良い」わけですから、なかなか一筋縄ではいきませんけどね。まあそういう女に騙されて偉そうにしている男が一番バカ、という結論でほぼ間違いないところでしょう。