フジテレビ系『ＳＭＡＰ×ＳＭＡＰ』が夏のスペシャルをやっていました。番組始まってからの全シングルを紹介するという触れ込みで、実際過去の映像を元にメンバーがトークを繰り広げるいわば「お盆休み」企画だったわけですが、1996年当時と９年後の今とではやはり「みんな老けたなぁ」と感じずにはいられませんでした。さすがに３０代はアイドルと言うには無理がありますね、どう見ても。

　ところで番組では例によって脱退した元メンバー森且行の存在が見事に無視されていました。スマスマが始まった当初はビストロスマップは森と木村の対決企画だったし、涙を先に流した者が勝ち、というゲームでもいつも勝者は森。そんな中心メンバーだったにも関わらず、森はオートレースへ転身してからはＳＭＡＰ的には完全に「いなかったこと」になっています。

　ただ番組始まってからの全シングル紹介と言うからには、ごく初期とは言え確かに「存在」していた森をどう処理するのかと思って興味深く見ていたら、何の不自然さもなく「５人」のＳＭＡＰがずっと歌い続けていました。あれ、おかしいなぁと思って調べてみたら、番組が始まったのが1996年4月、森が脱退したのが5月。この間に森が在籍していたラストシングル『はだかの王様〜シブトクつよく〜』が5月5日に発売されています。

　しかし番組ではこの曲のことを無視して、7月に森抜きで発売された『青いイナズマ』から最新曲の『BANG!BANG!バカンス』までを取り上げていました。確かにタイミング的には微妙ですし、敢えて波風立つようなことをテレビ局側がするわけもありませんが、明らかに意図的に無視したことは確かです。いつまでジャニーズ事務所はこのようなタブーを作っておくのでしょうか？いた人間はいたんだし、人の記憶も記録も消せないのですから、不自然な印象をいつまでも引きずる方がイメージ的にはマイナスでしょう

　ちなみに森は現在オートレーサーとしてはＳ級選手であり、また先日の鈴鹿８耐に監督として参加してチームの青木選手が３位に入賞しています。別の道を歩んでいても一流になったかつての仲間はきちんと認めてあげる方がずっと気持ち良いことだと思います。