突然降って沸いたような総選挙のせいで、お盆休みがなくなってしまった人がいます。新聞報道では選管の人たちがてんてこ舞いで準備を進めていると言うことですが、実は我々広告代理店の人間も大慌てしています。

　選挙と広報はわかちがたく結びついています。広報が絡む以上、広告代理店も動いています。各党ごとにそれぞれ別の広告代理店と手を組んで選挙活動における広報を展開していくわけで、僕もその隅っこの方で巻き込まれています。

　なにせ困るのは突然過ぎて候補者さえ決まっていない選挙区があるところ。本来なら広報用の撮影などを着々と進めていかなければならない段階なのですが、候補者も不明なのに撮影できるはずもありません。早く決まらないかなぁと待っているのですが、その間にも党のスローガン作りやイメージ戦略は決めていかなければなりません。お盆は当然仕事です。

　最初に選管の人が大変だと書きましたが、選管を担当している広告代理店の人間もいます。投票を呼びかける広報活動というのがあって、そのプランを提案しなければなりません。こちらも当然お盆返上になってしまいます。

　もっとも広告代理店というのはお盆に特別休みがある仕事ではありません。あくまでも担当しているクライアントの休みに合わせて休みますから、メーカーを担当していればお盆に休みますが、流通やサービス業を担当していると休日出勤当たり前です。

　もっとも中には意地の悪い（？）企業もあって、お盆休みの前に宿題をこちらに渡しておいて、お盆明けに提案してね、と言われることがあります。向こうはそれで休みに入るわけですが、こちらはせっせと働かなければなりません。お盆ならまだしも年末年始にこれをやられると本当に担当者に殺意を抱きます。すでに心の中では何人殺したことか。