幹事クリタのコーカイ日誌2005

[ 前日翌日最新今月 ]


 
8月6日 ● 小泉の「王手飛車取り」。

 いよいよ政局が熱くなってきました。参院亀井派会長の中曽根弘文が郵政法案反対を表明したことで、一気に参院での採択が危うくなってきたとか。8日と言われる採決で法案が否決されるのかどうか、そして否決されたら小泉首相は本当に衆院を解散して総選挙になるのかどうか、週明けの政局から全く目が離せません。

 今回の政局は結局「変人」小泉の人気を利用してきた自民党が、その小泉によって煮え湯を飲まされそうになっているということで、古い言葉ですがまさに「因果応報」だと思います。

 小泉は最初から最後まで「郵政事業民営化」だけを唱え続けている政治家であり、その小泉を総理として担いだ以上、民営化を断行するのは当たり前です。それをここにきて与党自民党が自ら反対するのは全く筋が通りません。

 もちろん参院で否決されたからといって、可決された衆院を解散するという小泉の理屈も変です。ただ理屈に合わない度合いでは自民党の反対派の方がより大きいと思うし、その反対派の狙いが結局のところ「利権確保」と「小泉潰し」にあることは見え見えなのですから、ダーティさは隠せません。

 小泉にしてみれば「郵政民営化」とともに掲げた公約が「自民党をぶっ壊す」だったわけですから、民営化が否決されたら後は「ぶっ壊す」しかありません。今回の「採択か、しからずんば解散か」という自民党議員の喉元に突きつけたドスの鋭さは、まさに「王手飛車取り」の奇手。少々筋が通っていなくても、この手を指せたことで彼はいま内心意気揚々でしょう。

 解散総選挙となったら、自民党は分裂選挙を余儀なくされ議席を減らすことは間違いありませんし、公明党との連立もどうなるか予断を許しません。場合によっては政権を下野する可能性も大です。新しい政権の枠組みができるまでにはかなりの時間がかかると思います。

 いま日本は重要な政治的課題が山積しているというのに、そんな政治的混乱を招いている場合か、という批判は当然国民の間からも起きるでしょう。小泉も自民党もボロボロになりますから、まさにこれは「小泉の自爆テロ」です。自分は死んでもいいから道連れにしてやる、と脅されるほど怖いことはありません。それでも法案に反対できるのですから、自民党のセンセイたちはつくづく神経が図太いです。

 ま、こういうところで力を発揮してこその政治家だとも言えますけどね。自殺なんかしている場合ではありませんよ。

 

とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。