幹事クリタのコーカイ日誌2005

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7月4日 ● ウィンブルドンから全米へ。

 テニスファンにとって一番のビッグイベントであるウィンブルドンが二週間の幕を閉じました。あの緑のセンターコートは、また来年までひっそりとその日を待ちながら静かに芝を育てることになります。

 今回のウィンブルドンはまさに現在のテニスツアーの状況を端的に示す結果になりました。すなわち男子はフェデラーの孤高とも言える際立つ強さを、女子は新旧の女王が入り乱れた群雄割拠の時代であることがくっきりと明示されました。

 フェデラーはこれでウィンブルドン3連覇。まさに彼が尊敬するサンプラスの正統な後継者であることを見事に証明してみせました。彼のテニスはパーフェクトです。ロディックには劣るもののサービスはツアー選手中5本の指に入りますし、ストロークでもナダルには少々オーバーパワーされるもののクレーコートスペシャリスト並みの安定感があります。ボレーはヘンマンと比べても遜色ありませんし、リターンでもヒューイットに負けていません。そして何よりも頭脳とメンタル。これは現役ナンバー1でしょう。まさに真のオールラウンダーです。

 圧倒的な強さを見せる芝だけではなく、全豪や全米のハードコートでも最強選手であることは間違いありません。残すクレーの全仏だけが今後の鬼門になりますが、これも課題はクレーでの5セットを戦い抜くスタミナだけですから、グランドスラムの可能性は十分です。

 「フェデラー帝国」がしばらく続きそうな気配の男子に比べて、女子はまさに戦国時代。今回のウィンブルドンでもダベンポートとヴィーナス・ウィリアムズがファイナルを争ったように、「ポスト・ヒンギス」で入れ替わり誕生した新旧の女王たちが揃って覇を競う時代に突入しました。

 ダベンポート、ウィリアムズ姉妹、エナン、クライシュテルス、モーレスモ、シャラポワ、ミスキナ、クズネツォワ、ディメンティエバ。ざっと挙げてもすでに10人。さらにシャラポワより年下の10代の選手たちがぐんぐん力をつけてきています。あまつさえ全仏のピアースのようにいきなり復活するベテランもいます。今は故障でおとなしくしているカプリアティだってまだ復活する可能性は十分です。

 今年最後のグランドスラムである9月の全米オープンでもウィンブルドンと同じ傾向が続くことは間違いありません。男子はフェデラーに地元期待のロディックがどこまで食い下がれるか。またアガシが最後の全米になる可能性もあります。女子は逆に地元のダベンポートやウィリアムズ姉妹にヨーロッパ勢が挑むカタチになります。いずれにしてもテニスファンにとってはまだまだ楽しみが続きそうです。


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