広告業界以外の人には全く関係ない話ですが、この時期は広告賞の季節です。広告賞？そりゃ何だ？と思われる方も多いことでしょうが、広告業界では星の数ほども作られたいろいろな広告を１年分まとめて「よくできました」と表彰するという慣習があり、それもいろいろな団体がするので、やたらめったら広告賞が世の中には存在しているのです。で、４月〜３月までの広告をとりまとめて表彰するとなると、この時期になるというわけです。

　なんでそんな内輪受けなことをしているかというと、大きな目的は広告主へのヨイショです。たくさん立派な広告を出してくれたことに対し、メディアや広告業界が広告主を表彰することで、「これからもよろしくお願いします」というご挨拶をしているわけです。

　もうひとつの目的は広告制作会社の地位向上です。すなわち「こんな立派な賞を貰いました」と広告主に報告することで「箔をつける」わけです。普段出入りしている胡散臭いアンチャンが、実は大臣とか知事とかから表彰されるような「売れっ子クリエーター」だったと知れば、広告主も少しはアンチャンの言うことを聞いてくれるかも知れませんし、うまくすれば広告制作費用をアップしてくれることだって期待できます。

　そんなわけで、この季節になると本当に大小とりまぜたいろいろな広告賞の発表が行われます。僕も昨年作ったある新聞広告で、２つばかりローカルな広告賞を貰いました。ひとつは広告主が表彰されるので、賞金５０万円はお得意様のものになってしまいますが、もうひとつは制作者表彰なので、僕が個人的に賞金をいただきました。こちらは額は大したことはありませんが、スタッフと食事をするくらいは十分あるので、ＧＷ中にも出勤しているみんなをねぎらって一緒に食事会をしようと思っています。

　あ、ちなみに今月発売されている「ブレーン」という雑誌に、その賞が紹介されていて、僕の作った広告も載っています。興味のある方は探してみてください。