今日は名古屋市長選の投票日。しかし未曾有の名古屋ブームで活気づいている名古屋の街で誰も市長選の話題などしていません。市民の関心は万博であり新しいアミューズメントスポットでありドラゴンズなのです。

　そもそも、民主党の河村たかしが市長選に出馬すると言っていたのに、結局党の反対に押し切られて立候補を取りやめにしてしまったのが痛かったのです。あれですっかり市民は市長選への関心を失ってしまいました。各党相乗りの現職市長に対抗するには、河村たかしくらいのパフォーマンスを発揮できる政治家でないととても無理。共産党系の候補でははなから勝負になりません。

　その上、これまでずっと争点だった万博の是非も、とうとう本番が始まってしまったし、今は何について市長選を争うのががすっかりピンぼけしてしまいました。敢えて言えば、景気が良い名古屋をこのままどう維持していくか、そしてポスト万博をどうするか、ということになると思いますが、そういう経済政策が中心になると、ますます現職保守系候補の独壇場になってしまいます。

　それに名古屋が景気が良い、名古屋ブームだと言われても、それに乗せられて踊るような気質でもありません。あくまでも地道にコツコツと歩を進めていく名古屋人が、せっかくうまく回っているのに現状をドラスティックに変えようとは思わないことでしょう。