幹事クリタのコーカイ日誌2005

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4月21日 ● 「曲がり角」を曲がったら。

 ドラマ『曲がり角の彼女』の主役は稲盛いずみです。役柄では33才独身。彼女のライバル役は釈由美子。役柄では25才。25才の釈ちゃんは若くてピチピチで仕事もできて上司の受けも良い、33才の稲盛いずみは懸命に仕事を頑張ってようやく主任になったけど、仕事も男(40男と不倫中)も危うくて、若い釈ちゃんに負けそう、という設定。30代前半の独身OLは人生の曲がり角にあるというドラマです。

 僕たちが20代の頃から比べると、随分年齢設定が上がったものだと思います。「曲がり角」と言えば昔は25才、まさにこのドラマの釈ちゃんのポジションが相場でした。高校や短大を出て就職してきた20才前後の若い子に「おばさん」扱いされだすのが25才。「女はクリスマスケーキ」という言葉があって、25才を過ぎたら売れ残り、30才を過ぎたらもう「女扱い」さえされなかった時代でした。

 ところが時代は進んで、男女ともに初婚年齢はうなぎ上り、30才で未婚は当たり前になった現在、25才の釈ちゃんは「若い」=「まだ子ども」扱いです。33才でようやく「大人の女」なんですから本当に大人になるのに時間がかかる時代になりました。

 そういえば中谷美紀が出てきて「28才、少女でも大人でもない」みたいなコピーの某化粧品のCMがありましたが、それを見るたびに「28にもなってそんなふにゃけたことを言っておるのか!」とオジサン怒っていました。28才はもう十分に大人な年齢だと思うのですが。一体いまの20代はいくつになったら大人の自覚を持つのでしょう?

 とはいえ、素直に良い時代というか、羨ましい時代になったなぁとも思いますよ。少なくとも25才で結婚を焦らなくても良いのですから、慌ててどうしようもないカス男を掴むという確率はかなり下がってきたわけです。ストライク3つで三振だったのが、ルール改正でストライク5つくらいまでは見逃してもOKって感じでしょうか?大いに遊んで男を見る目を磨けや乙女、です。

 『曲がり角の彼女』には稲盛いずみvs釈由美子以外にも現代の典型的な女性像を演じる女優陣が登場します。特に40代で現役の「女」を張ろうと頑張る川島なお美と、その妹役で30代の典型的勝ち組主婦の三浦理恵子の対比が面白くなりそう。川島なおみ美が劇中で言った「オバサンになるオバサンとオジサンになるオバサン」という分類も言い得て妙でした。

 昔の女性は若くして結婚して家庭に入って子どもを生んで母になる(これがすなわち「オバサンになるオバサン」でしょう)という道以外に世間が許容するルートありませんでした。しかし今はいろいろな選択肢が用意されるようになってきました。もちろん「良妻賢母」という王道が今でも主流であるにしても、それ以外の道を歩むことも「大いにあり」になっただけでも良い時代です。

 コメディドラマにあまり過大な期待をしても仕方ありませんが、「曲がり角」を曲がったところにどんな道があるのか、一応今後もこのドラマには注目していこうと思っています。


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