幹事クリタのコーカイ日誌2005

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4月9日 ● 正論ばかり聞きたくない。

 僕は昔から人の嘘を見抜くのが得意です。何かいつもと様子がおかしいなとすぐにピンと来る方です。以前に聞いていた話との矛盾点をすぐに見つけてしまうし。要は観察力と記憶力、そして推論力が組み合わさって「こいつ嘘ついているな」「何か隠しているな」とわかってしまうのです。

 若い頃はそうやってごまかされていることが非常に腹立たしく、おかしいと思った点はビシビシと突っ込んで問いただしていたものでした。「オレの前で下手な嘘をつくのは命取りだぜ」なんて思っていきがっていました。今思えばタダのバカです。

 世の中には見て見ぬ振りをしたり、敢えてだまされた振りをしておいた方がお互いのためだということがいくらでもあります。そこを突っ込んでしまうと、逆に抜き差しならないことになってしまうから「知んぷり」するのです。大人ってずるいです。

 あうんの呼吸も大事です。片方が「そういうことにしておくか」と思っても、相手が生真面目だとうまく事が運ばないことになります。仕事にせよ遊びにせよ恋愛にせよ、「ま、そこはちょっと目をつぶって」という場面がたくさんあって、片目を閉じるだけで随分とみんながハッピーになれるのに、敢えて一人で両目を剥いて正論を主張する奴がいると台無しです。

 こういう考え方って、長い間日本で社会人をやっていると自然に身に付くものですが、きっと国際社会では通用しないとか、談合とか贈賄とか密室政治とかを生む温床だとか言われてしまうんでしょうね。それはあながち間違いではないんですが、とは言え、正論だけの社会なんて僕は暑苦しくてイヤだなぁと思うんですけど。「いい加減」で「適当」で「楽しく」という社会が好きです。人生、楽しんだ者の勝ちですから。


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