僕は学生時代にテニス部に所属していたわけではないので、テニス界の人脈は少ないのですが、それでも長年バカのひとつ覚えのようにテニスをしていると、いつの間にかテニス関係を職業としている人々とも知り合いになります。

　上はＫ西さんとかＦ橋さんといった名古屋を地元に活動しているかつての全日本チャンピオンから、テニスクラブのコーチ、テニス大会運営関係者、そしてテニスショップの人たちまで、いろいろな「テニス業界」の人たちを見てきています。

　正直、これだけ自分もテニスが好きだと、できたらテニス周りで働きたいという気も起きないわけではありません。ただなにせ「業界」としてのパイが小さくてお金があまり回ってきていない状態なので、テニスをビジネスとして考えるとどう転んでもあまり儲かるとは思えないのです。

　働いている人たちも、みんな「好きだから」「他にできないから」という理由でテニスを職業にしているようで、これではとても広告業界から転職することなど難しいです。宝くじが当たるとかブラジルの伯父さんの遺産が転がり込んでくるとかしないと家族を抱えてはとても無理です。

　最近は特にジュニアを中心にテニスブームが起きていて、子どもがたくさんテニススクールに通っています。そんな子どもを教えてひと儲け、なんて考えなくもないですが、実際にコートを確保していろいろな環境を整えて時間を捻り出して子どもを教えても、きっと会社で休日出勤している方が楽して儲かることは間違いありません。

　結局、僕ができるとしたら若い初心者の女の子限定でレッスンをするくらいですね。それだったら儲からなくても楽しくコーチできるかも知れません。もっとも日本中のテニスサークルで、そうやって実は大して上手くもないのに楽しんでいるオヤジや若オヤジたちがゴマンといて、なんだかなぁ、というレッスンもどきな光景が週末になるとあちらこちらの公営コートで繰り広げられています。タダで教えて貰えてラッキーと思っている女性の皆さん、油断していると変な癖をつけられて上達しない上に狙われていますからご注意ください。