イチローや工藤の母校である愛工大名電が選抜高校野球で見事に初優勝を飾りました。昨年準優勝、そして秋の神宮大会でも準優勝と実力はありながら優勝できなかったので心配でしたが、今回はきっちりと実力を発揮して最後まで勝ち切りました。

　愛知県勢の優勝は1989年の東邦以来です。かつて戦前には「球国愛知」と呼ばれ、中京、東邦の２強を中心に甲子園を沸かせ続けた愛知県も平成に入ってからはさっぱりで、センバツの出場枠も東海地方は３校から２校に減らされてしまいました。戦前にはベスト４を東海勢で占め、愛知県同士や東海勢同士の決勝もしばしばだったことを思うと、これはかなり屈辱的なことです。

　今回愛工大名電が優勝しただけではなく、東邦もベスト８に入りましたから、愛知県勢の復活を強く印象づけられたことだろうと思いますし、ぜひとも来年度は東海地方の定数増をお願いしたいものです。

　さてこうなるとすでに興味は夏です。愛工大名電のここのところの安定した実力を見ると、春夏連覇もあながち夢ではありません。春夏連覇は1998年のあの松坂大輔の横浜以来ありませんが、愛知県勢の夏の優勝も実は1966年の中京商の春夏連覇が最後なのです。39年振りの夏の優勝を春夏連覇の再現というカタチで実現してくれたら最高です。

　今年は新空港、万博と「愛知イヤー」。中日の連覇と愛工大名電の春夏連覇で一層盛り上げて欲しいものです。