幹事クリタのコーカイ日誌2005

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3月6日 ● しぐさと心理分析。

 しぐさで女性心理を理解しようというネタは昔からくさるほどあります。曰く「足を組みかえる女性は誘っている」「頬杖をつく女性は欲求不満」「腕組みをする女性は警戒のサイン」「髪をいじる女性は退屈している」などなど。まあバリエーションはあるでしょうが、だいたいこうしたことが「常識」のように、さもそれらしく雑誌などに書かれています。

 僕が最初にこうした話を読んだのは中学生の時だったと思います。大抵は心理学者を名乗るような人が説明している体裁をとっているので、権威を疑うことを知らない10代の頃は結構まともに信じていて、デート中に相手のしぐさを見ては、喜んだり落胆したりしたものでした。

 しかし、このしぐさによる心理分析が効を奏したことは未だになく、足を頻繁に組み替える女性に迫って嫌われたり、髪をいじる女性に退屈させないようにハイテンションで接してうざいと言われたり、ロクでもない思い出しか残っていません。

 その後、女性と接する機会が増えるにつれて、女性の心理を見抜くにはそんな画一的なしぐさではなく、しっかり相手の言葉を聞き表情を観察し、相手の性格と行動パターンを良く理解した上でなければわからないという、しごく真っ当な結論に達しました。よく知らない女性が相手でも、過去の経験からある程度その心理の推察はできますが、少なくとも会っている時のしぐさだけではまず判断できません。

 もちろん、こうしたしぐさによるサインというのも、ある程度はパターンがあると思います。しかし、相手をきちんと理解することからしか細やかな心理を見抜くことなど無理なのです。画一的なパターン分析に当てはまるほど、人の心は単純ではありません。

 それなのに相も変わらず同じような心理分析と称する怪しい俗説が雑誌を賑やかせています。先日読んだ某女性誌には「トートバッグを持っている女性は口説きやすい」というのがありました。カバンの口がオープンだからと言って、本人がそんなことにオープンだというこじつけはさすがにひどいと思います。トートバッグを持っている女性は僕の周りにもたくさんいますが、それは単にバッグの流行り廃りの問題で、彼女たちがみんな最近男性にオープンな性格になったわけではないはずですから。

 それにしても血液型占いでもそうですが、「心理学者」などと名乗って、こうした与太話に保証を与えるような人は本当の「学者」ではないと思います。全然科学的な態度とは思えないですから。専門家の間でどう思われているのか知りたいものです。


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