幹事クリタのコーカイ日誌2005

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2月25日 ● インターネットvsラジオ。

 こちらにあるように、インターネット広告費がついにラジオ広告費を抜きました。かつて「四媒体」(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)と呼ばれていたのに、「第5のメディア」であるインターネットがその一角を突き崩したわけです。しかも、今のインターネット広告費の伸びからすれば、雑誌も早晩追い抜かれることは必至で、インターネットはテレビ、新聞に次ぐ第3のメディアに浮上することでしょう。

 さらに言えば、20代の「新聞離れ」はかなり深刻です。新聞広告は若者に「効かない」というのはすでに定説になっていて、若者をターゲットにするキャンペーンでは、新聞をメディア選択から外すのが当たり前になっています。若者相手ならテレビと雑誌とネット、というのがお決まりですから、このまま進めばいつか新聞もインターネットに抜かれる日が来るのかも知れません。

 そんな状況の中でのライブドア堀江社長のニッポン放送「乗っ取り」騒動なわけです。新興メディアが旧来のメディアを飲み込もうとしているのは、ある意味とても当然なわけで、またそれに対する旧来メディアのエキセントリックな反応もまた理解できます。

 正直、当事者以外にとってホリエモンがニッポン放送を支配下に収めようが失敗しようがなんら関係ありません。彼の言う放送と通信の融合というのも具体的なところが全然説明されていないので、大したことは考えていないのではないかと思われますし、仮にフジテレビの番組制作に少々の影響が出ようとも、我々の日常生活に大差はないからです。番組がつまらなくなったら他のチャンネルに変えるだけのことですから。それなのに、各メディアがこれだけ揃って大騒ぎしているのは、「新」と「旧」のメディア対決だからであり、メディアの世代交代が大きく進もうとしているのを彼ら自身が感じ取っているからに他なりません。

 ホリエモンはプロ野球参入の時もそうでしたが、そうした「旧世代」をあぶりだす天才です。従来の既得権に守られてのうのうと「うまい汁」を吸っている連中を、彼の遠慮のない不躾な言動全てがいらつかせて、守旧派の大人を表に浮かび上がらせてしまいます。まさにホリエモンの価値はそこにあり、いくらメディアが彼の悪口を言い立てても、世間が簡単にそのバッシングに乗らないのも頷けるところです。

 もっとも、これも対岸の火事だから言ってられることで、いざ自分たちにホリエモンの火の粉が降りかかってきたら、こんな呑気な論評なんかしていられませんけどね。


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