幹事クリタのコーカイ日誌2005

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2月7日 ● シャラポワの人気曲線。

 東レパンパシフィックオープンでマリア・シャラポワが世界1位のリンゼイ・ダベンポートを接戦の末に下して初優勝しました。日本で強いシャラポワの面目躍如、マスコミも大会関係者もヒロインが期待通りに勝ってくれて大喜びでしょう。

 実際シャラポワは着実に強くなってきています。去年のウィンブルドン前までは、成長株の若手選手ではありましたが、まだルックス先行で「ポスト アンナ・クルニコワ」の一人でしかありませんでした。一昨年のAIGジャパンオープンでツアー初優勝した時は、ツアータイトルのないまま引退同然となっているクルニコワを意識して「これでアンナと比べられることもないわ」と言い放ったのが印象的でした。

 それ以前のシャラポワと言えば、草津の1万ドル大会で優勝したりとか、さらにその前に名古屋の東山公園テニスセンター(僕がいつもテニスをしているコートです)で開催されたジュニアの大会で準優勝したりとか、日本では妙に好成績を残す美少女選手というイメージ。まだ14才とか15才の彼女に注目していたのは、本当に一握りのテニス好きくらいのものでした。

 ところが、ウィンブルドンで優勝して一気に大ブレイク。去年のAIGオープンの時の大騒ぎぶりは記憶に新しいところ。今回の東レPPOでも日本のマスコミはスポーツニュースを飛び越えて一般ニュースでも取り上げるくらいの「時の人」扱いです。テニスファンではない人々から見ればシャラポワは「ヨン様」と同じ文脈で語られているのでしょう。

 僕たちのようなオジサンからすると、今のシャラポワはかつてのジャネット・リンとかローラ・ボーを思い出させます(古いですか?古いですね)。白人の美人アスリートでセックスアピールあり。しかもナンバー1ではない。この1番ではないというのが人気の秘密で、負けるからこそ応援したくなる日本人独特の「判官贔屓」がより人気を沸騰させているのでしょう。

 ただ、シャラポワの場合は単に美人を売り物にしている訳ではありません。アスリートとしてのハングリーさがあります。今回ダベンポートにも勝ったように、その実力はすでにナンバー1に手が届くところまで近づいています。かつてのクリス・エバートやシュテフィ・グラフのように、いくら美女でも圧倒的に強いと日本ではなぜか「近づきがたい」という印象に変わってしまい人気も沈静化します。シャラポワ人気も、このまま彼女が成長していくと、もしかしたら日本では今が頂点だったということになるのかも知れません。まあその時にはきっと新しい“妖精”をマスコミが見つけていることでしょうけど。


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