幹事クリタのコーカイ日誌2005

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1月27日 ● 「THE・少女マンガ!」。

 月曜日から水曜日までNHKのBS2で『THE・少女マンガ!作者が語る名作の秘密』という番組を3夜連続で放送していました。タイトル通りの内容で、少女マンガの名作の秘密を、作者と作品に関わった人々の証言で解き明かしていく番組だったのですが、なかなかしっかりと緻密に作られていたので少女マンガファンとしては十分に堪能できるものでした。

 取り上げた作品は月曜日が美内すずえ『ガラスの仮面』、火曜日が庄司陽子『生徒諸君!』、そして水曜日が青池保子『エロイカより愛をこめて』でした。なかなかのラインアップです。共通点は全て1970年代〜1980年代に大ヒットした作品であり、しかも未だに描き続けられているものばかりということです。

 さらに今回取り上げた作品は全て「娯楽作」です。すなわち「芸術性」が低めな代わりに大衆受けするエンターテイメントとしてのパワーは抜群です。マンガは娯楽であり読者に受けてこそだという確信を持った作品、しかも単に受けるからというだけで描かれたマーケティング主導の作品ではなく、作者本人が一番好きな世界を描き切った作品であるというところがポイントです。

 実は今回は第2弾で、昨年4月の第1回シリーズで取り上げられたのは、池田理代子『ベルサイユのばら』、一条ゆかり『デザイナー』、萩尾望都『ポーの一族』だったのです。堂々たる少女マンガの「王道」ですが、これに比べると今回はより大衆路線になったことがわかります。

 同じBS2でオンエアされている『BSマンガ夜話』は面白いマニアックな番組ですが、残念ながら少女マンガを取り上げた時はいつも物足りないというか、煮え切らない思いをしてきました。レギュラー陣がオッサンばかりで、彼らの批評手法では少女マンガを批評しきれていないのです。

 そう感じている少女マンガファンのイライラをすっきりさせるために作られたのがこのシリーズでしょう。できたら今後も継続して制作してもらいたいと思います。なにせ少女マンガの名作はまだまだたくさんありますから。とりあえず次回シリーズで取り上げて欲しい僕の希望作品は、吉田秋生『BANANA FISH』、魔夜峰央『『パタリロ!』、木原敏江『摩利と新吾』あたりでひとつよろしく。ああ、川原泉や大和和紀も追加で。


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