幹事クリタのコーカイ日誌2004

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12月24日 ● 我が娘ながら末恐ろしい。

 子どもたちも二学期が終わり通知表を持って帰ってきました。中3受験生の息子は案の定内申点を下げてしまい、いよいよ崖っぷち。一応落ち込んでみせたものの、とりたてて反省している風もなく相変わらずゲームとマンガの日々で、先行き極めて不安です。対照的に小5の娘は通知表の二重丸が倍増の大幅アップ。鼻の穴が膨らんでいます。実はこの大躍進には秘密があるのです。

 彼女は11月に社会のテストで久しぶりに満点を取ってきました。普段あまりテストを見せない娘ですが、大抵はそこそこ間違えてきていて、満点は滅多にありません。たまの満点だったせいか、娘は何気なく僕に見せてくれて、僕も珍しいことなので誉めたところ、「ご褒美!ハムスター買って」と生意気を言います。

 たかだか1回満点を取ったくらいで何がご褒美だ、と言ったら「だったら次も満点取ってきたら買ってくれる?」と言うので「ダメダメ、最低5回連続満点、しかも苦手な算数でも満点取ってくるくらいじゃなければ」と厳しい条件を出しました。

 娘は「わかった、じゃあ算数含めて5回連続で満点取ったらハムスター買って」と契約書まで書かされました。今まで年に1〜2回しか満点なんて取ってこない娘が5回連続で満点なんてあり得ないとタカをくくっていたのですが、僕も妻も娘の物欲の強さを少々甘く見ていました。

 娘は次の国語、社会、理科と4回連続で満点を取ってきたのです。驚きです。おいおいです。そして運命の5回目の算数のテスト。なんと娘は解答欄を間違えて書いてしまい満点を取り損ねてしまったのです。答は合っていただけに実に惜しい結果。さすがに可哀想だったのですが、約束は約束ですからハムスターは買ってやれません。

 ただこの調子で成績が良くなるならこりゃ都合がいいや、とばかりに「じゃあ惜しかったから次は3回連続で満点取ったら良いよ」と条件を変えました。そしたら次の国語のテストも満点、保健のテストも満点、しかも満点はクラスで1人だけだそうです。恐るべし我が娘。と言うよりも、今までは何だったのか?手抜きでテスト受けてたわけ?

 で、明暗を分ける3回目のテストはまた算数。今度こそ満点と思った娘ですが、なぜか2ヶ所バツでした。しかし、その答、どう計算しても合っています。どうやら先生が採点ミスをしたようで、本当はまたまた満点だったのです。

 「先生に言って満点にしてもらったら?」と娘に勧めたのですが、ところが娘は「もういいよ、また満点取るから」と妙に潔いのです。しかも「3回連続なんてインチキみたいだから今度は5回連続でいいよ」とまで。まあそりゃ本当に次も5回連続で満点なら、3学期の成績はさらにアップすることでしょう。親としては願ったり叶ったりなのですが、娘の潔さがかえって不気味です。

 「ねえ、どうして今まで満点取ってこなかったの?もしハムスター買ったらもう満点取らないの?」と聞いたら「うーん、わかんない。もう満点じゃなくても良いなら取らないかも」だって。なんなんでしょう、この態度。ニンジンがぶら下がっていないと何もする気はないくせに、欲しいもののためなら悪魔に魂だって売り渡しかねません。誰に似たのかわかりませんが、我が娘ながら将来どんな野望を抱くことやら末恐ろしい思いです。

 それにしても崖っぷちの息子の方に、これくらいの逞しさがあれば良いのですが、こちらは娘の快進撃にも「すごいねぇ」と他人事のように言ってるだけです。ぼんやり加減も極まっていて、これはこれで恐ろしいです。


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