幹事クリタのコーカイ日誌2004

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12月22日 ● プレゼントのギャンブル性。

 クリスマスプレゼント商戦も今がピーク。今週末に向けてデパートやブランドの直営店はカップルであふれかえっていて、よくあんな若いカップルがティファニーやエルメスを買えるものだと感心してしまいます。独身だからクリスマスに対する気合いの入り方が違うと言われればそれまでですが、かつてのバブル時代を彷彿とさせる熱気がそこにはあって、世の中やはり景気は回復してきているんだなぁと実感できます。

 かく言う僕も実はプレゼントするのが決して嫌いな方ではありません。自分のために5万円の靴は決して買いませんが、プレゼントなら結構平気で出せます。ただ、それだけお金を使いたいと思わせる女性が滅多にいないだけのことです。

 昔はプレゼントする時は必ず「サプライズ」を考えていました。自分で一生懸命考えて選んで何とか「受けよう」と思っていました。だから何を買ったかはギリギリまで絶対に言わないし、事前に予想できないように相手にヒントも与えないようにしていました。

 ところがそういうプレゼントは貰う相手にとっては当たり外れがあります。好みじゃないもの、使わないもの、すでに持っているもの。誰もその場でバカ正直に「いらない」とは言いませんが、顔を見れば困惑しているのがわかります。

 年を取るにつれて、どうせプレゼントするなら「受ける」ことよりも「喜んで」もらえるものにしようと傾向が変わりました。相手に何が欲しいか事前に相談し、時には一緒に買いに行って選びます。その時間さえ取れない時には、ちょっと味気ないですけど相手に選んでおいてもらって、お金だけ払いに行くことすらあります。

 貰う側はきっとこの方が実用的で嬉しいことでしょう。ただ自分としては物足りない気分はどうしても残ります。プレゼントしたものを確実に使ってもらえるのは、お金をムダにしなくて良かったと思いますし、相手の役に立ったという満足感もあります。その代わり、プレゼントを選ぶ時の楽しさとか、相手に渡す時のドキドキとか、そういう心が躍るような喜びはありません。プレゼントをセレクトすると言うのは一種の自己表現ですから、その表現の機会を失ってしまって嬉しいわけがありません。

 相手本位のプレゼントは「仕事」のように達成感が大事ですが、自分勝手なプレゼントは「ギャンブル」みたいなものです。せっかくのお金をドブに捨てるような時もあれば、ツボにはまって予想以上の大当たりしてしまうこともあります。そのギャンブル性の高さが楽しいのです。

 ティファニーで一緒に買い物をしている若いカップルを見ていると、若いんだからたまにはギャンブルしてみなよ、と言いたくなります。ゴールマウスを外すシュートを打つと、センスも観察力もないみたいでカッコ悪い気がしますが、若いうちならそんな失敗も笑って許してもらえるはずですから。多分。

 あ、ちなみに僕は一緒にプレゼントを選ぶのも楽しいので、もうギャンブルはしませんけどね。他人が失敗するのは良いけど、自分が失敗するのはイヤだもの。

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