ジーコジャパンとドイツとの試合を見ながら、つくづく日本は強くなったなぁと思いました。かつてアジアで全然勝てなくて、ドイツのような世界の強豪国など雲の上と感じていた頃から比べての話ですが。本当はもうそんな昔話をして懐かしんでいる時代ではなく、例え相手がドイツと言えどもホームなら勝ちにいかなければならないのでしょう。

　しかし、そういう「今」の目で見た場合は、どうにももどかしい試合でした。ほとんどボールはドイツに支配されていて、ずっと攻められっぱなし。で、しっかり守り切れればまだ「守備は一流、課題は攻撃」とお決まりの論評もできるのでしょうが、残念ながら綺麗にやられて３失点。彼我の差ばかりが目についてしまいました。

　今年に入ってジーコジャパンはしぶとい勝利を続け、それなりに評価を得てきました。なにより結果を求められる代表だけに、勝つことが一番。その１年の締めくくりとしてのドイツ戦、勢いをつけて来年の最終予選といきたかったところですが、残念ながら反省点ばかり目立ってしまいました。

　最終予選は通過できると僕はみています。アジアでなら日本は強いです。ただ、今の日本代表はＷ杯出場は最低限の目標であり、やはり前回の１６強を目指していかなければならない立場でしょう。それを考えたら、パワーで優るドイツのような欧米型のチームに、今回のように弾き飛ばされていては話になりません。今から２００６年までにどういう強化ができるのか、これでまた新たな課題が浮き彫りになってしまったようです。

　ま、昔に比べたら贅沢な悩みですけどね。そう少し逃避したくなるほどドイツはやっぱり強かった。