幹事クリタのコーカイ日誌2004 |
11月30日 ● ドラマにならない主人公。 相変わらず月9の『ラストクリスマス』を見ています。話は極めてわかりやすくハッピーに進んでいて、最初から全く印象は変わりません。と言うか、最初に予想した以上に軽く淡泊で、もう少しドロドロするかと思ったのに、ちっともドラマドラマしていないので拍子抜けするくらいです。 そうなる大きな原因は主人公の春木(織田裕二)があまりにも完璧な人間過ぎるからです。何をやらせてもそつなくこなしてしまう上に、大人で優しくて洞察力もあって人格者。押さえるべきところはきちんと押さえているので、優しさ故の余計なトラブルもありません。 ヒロインの青井(矢田亜希子)は、それなりに迷ったり戸惑ったりもしますが、それでもトラブルメーカーというほどではありません。せいぜいボヤを起こすくらい。それなのに春木がその小さなトラブルの火種も完璧に火消ししてしまうので、いくら周りが掻き回そうとしても、全然大事にならないで終わってしまいます。ドラマが起きようとしているのに、ドラマを起こさない主人公なのです。 誤解と悪意とすれ違いで、何でもないことが大事件になってしまう韓国ドラマを見ているせいか、こんな平穏なドラマではちょっと刺激が足りません。主人公はもっとワガママで見栄っ張りで思い込みが強くてどんどん突っ走ってくれないと。それで周りを巻き込んで人間関係をぐちゃぐちゃにしてくれないとダメでしょう。土曜日に『美しき日々』を見て月曜日に『ラストクリスマス』を見ると、日本の若者は韓国に比べて甘ちゃんばかりだな、なんて思ってしまいます。 結局このドラマの焦点は最初から最後まで青井の病気だけ。彼女は死んでしまうのか、それとも無事に完治してハッピーエンドを迎えるのか、興味はそれだけです。もちろん結論は二者択一なのですが、当初大多プロデューサーならヒロインは死んじゃうかなと考えていたのですが、どうやらこの雰囲気ならハッピーエンドで終わりそうな気がします。 第1回の冒頭で「ひとりで来たのか?」とアラスカのガイドに聞かれた春木が「いや」と言って意味ありげに懐からラッピングされた箱を取り出しました。あれで青井は死んだと思わせておいて、実は、という最終回ではわかりやす過ぎると思ったんだけど、どうもこのドラマは徹底的にわかりやすいドラマみたいですから。 |
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