幹事クリタのコーカイ日誌2004

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11月18日 ● 15才の選手を指名。

 今年のプロ野球のドラフトは去年に続いて重複指名なしという「無風ドラフト」。淡々と各球団が儀式的に選手の名前を提出しただけという結果になってしまいました。これはもちろん事前のスカウト合戦が激烈で、その段階ですっかりドラフトが終わっていることを示しています。明大の一場がオーナー3人を辞任に追い込んだにも関わらず、何らプロ野球側は改善の意思がないようです。

 こんな問題だらけのドラフト制度は一刻も早く改善すべきだと思いますが、それとは別に今回新たな課題が出てきました。阪神が指名した15才の辻本賢人です。史上最年少でのドラフト指名という話題性はともかくとして、まだ15才の少年を激烈な競争社会であるプロ野球に引きずり込んで、果たして彼の人生に対する責任を取れるのか、阪神の育て方は厳しく見ていかなければなりません。なにせもし辻本がうまく育たず故障でもして挙げ句に18才くらいで放り出されたら、彼は単なる中卒の少年になってしまうのです。

 ドラフトでは「青田買い防止」のために、高校を中退してもその年のドラフトで指名できないというルールがあるのですが、今回の辻本はアメリカの学校に通っていたために、このルールの適用外という判断のようです。まるで江川事件の「空白の一日」を想起させるような論理です。しかし、こうした前例を残したことで、今後は囲い込むためにアメリカの学校に転校させて中退させれば良いということになってしまいかねません。悪しき前例にならなければ良いのですが。

 阪神が「客寄せパンダ」として15才の少年を利用することがないように願うとともに、この件に関してもきちんとしたルール作りが必要だと思います。相撲と違って野球はそんなに若いうちからプロに入らなくても良いでしょう。どうせ甲子園を目指すなら高校野球でもプロ野球でも一緒と本人は思ったのかも知れませんが。


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