幹事クリタのコーカイ日誌2004 |
6月27日 ● ふざけるなNHK。 雨で試合消化が進まないウィンブルドンは「ミドルサンデー」に試合を行うことを決定したそうです。「ミドルサンデー」というのは、2週間の大会期間の真ん中の日曜日のことで、この日は試合を行わないというウィンブルドン独自の慣例なのですが、これを覆すのは長い歴史の中で3度目だそうです。と言っても、この3回は全て1990年代以降の、つまり最近のことなんですけどね。大会の規模が大きくなってしまい、いつまでも牧歌的な運営を続けることができなくなってきたということでしょう。 ところで優勝争い以外の注目点だったイバニセビッチがヒューイットに負けてしまいました。この試合の模様は雨で試合がないので、穴埋めでNHKが放送してくれましたが、順調に試合消化が進んでいたら多分我々の元には届かない試合になっていたことでしょう。かつてのチャンピオン同士が対戦する人気カードなのに、どうしてこんなことになってしまうのか? 実は今年からNHKのウィンブルドン中継は地上波とハイビジョン放送だけで、これまで毎年ずっと連日長時間放送してきた衛星放送では流さなくなったからです。地上波だけではどうしてもウィンブルドンに割ける時間は短くなってしまうので、いろいろなカードを見ることができません。見たかったらハイビジョン放送で見ろ、というのがNHKの意思のようです。 つまり、NHKはハイビジョン放送普及のキラーコンテンツとしてウィンブルドンを使い始めたのです。これまで毎年衛星放送で中継していたのは、衛星放送の普及のためでした。それが一応目的を果たしたと考えたNHKは、同じ手法で今度はウィンブルドンをハイビジョン放送に移動したのです。 ウィンブルドン見たさにこの数年の間にパラボラアンテナを設置し、高い衛星放送の受信料を払ってきたテニスファンをこれほど愚弄した話はありません。あまりにも阿漕な商売のやり方です。NHKには商売のモラルというものがないのでしょうか? 去年までと全く同じ料金を払っていながら、サービスの質は思いっきり低下させたのです。それを申し訳なく思うどころか平気な顔で「もっと高い料金を払えば見せてやるよ」という態度なのですから、ちょっと信じられません。しかも、それでいて「皆さまのNHK」面をするなんて。だったらちゃんと出し惜しみしないで見せろよと思います。 一応来週からは申し訳程度に衛星放送でも中継をするらしいのですが、こういう視聴者を舐めたNHKに対してブランドイメージは下がるばかりです。 |
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