幹事クリタのコーカイ日誌2004

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6月4日 ● 「上南戦」でいいんですか?

 昨日の名古屋市地下鉄の中吊りポスターに「上南戦」の告知がありました。上南戦とは上智大学と南山大学の定期スポーツ対抗戦のことです。すでに今年で45回目。両校はカソリック系の姉妹校なので、戦後間もない頃からずっと交流を続けているわけです。僕は両校の卒業生ではありませんが、上南戦の存在自体は学生時代から知っていました。知ってはいましたが、あくまでも学内イベントであり、他校の人間には基本的に関係はありません。

 では、なぜそんな校内行事をわざわざ中吊りポスターで告知しているかと言えば、これはもちろん南山大学のイメージアップ広告に他なりません。つまり南山大学は名古屋のローカル私大ですが、全国区で人気のある上智大学と姉妹校であることを訴求してブランドイメージを高めようとしているわけです。言葉は悪いですが“虎の威をかる狐”作戦です。広告ではよくある手法です。

 それはそれで良いでしょう。ただ、僕は学生時代からひとつだけ不思議に思っていたことがありました。それはネーミングです。「上南戦」。上智大学がそう呼ぶのはわかります。しかし、南山大学側まで「上南戦」と呼ぶのはおかしいのではないかと思います。本来ならここは「南上戦」でしょう。

 早稲田大学と慶応大学の場合は一般に「早慶戦」と言われますが、慶大側からはあくまでも「慶早戦」です。名古屋大学と大阪大学も上南戦と同じように毎年定期対抗戦が行われますが、それも名大側は「名阪戦」、阪大側は「阪名戦」と呼んでいます。

 定期対抗戦というのはライバル関係にある対等な二校で行われるのが普通です。またそうでなくては面白くありません。そして、だからこそ呼び名ひとつもどちらを先に言うかにこだわるわけです。大学対抗戦ではありませんが、「日韓ワールドカップ」か「韓日ワールドカップ」かで揉めたことも記憶に新しいと思います。

 南山大学も上智大学との姉妹校関係を広告のネタにするのなら、ぜひこの機会に呼称も「南上戦」に改めるべきです。いつまでも上智大学の風下に立っているだけでは、“虎の威”頼りなのが見え見えですし、本当の意味でのブランドイメージ向上は果たせないと思います。大学たるもの、それくらいの誇りは示してもいいでしょう。


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