毎日３時過ぎまで全仏オープンテニスを見ています。こうして書いている間も、ＷＯＷＯＷではコリアとアンチッチという期待の若手同士の対決を放送していて、目が離せません。特にコリアは今大会の優勝候補と僕が予想しているだけに、なかなか良いテニスをしています。

　一昨日は杉山愛が負けて浅越しのぶが勝ちました。杉山を破ったルアノパスカルはクレーコートが得意のベテランですが、杉山が万全なら決して難しい相手ではありません。しかし、昨日の杉山は実に単調なテニスをしていました。ショット自体は悪くないのですが、ボールがみんな同じで、あれではベテランのルアノパスカルにとって怖くはありません。

　逆にルアノパスカルはバックハンドのスライスが安定していて、それにフォアの強打とムーンボール、ドロップショットを組み合わせる多彩な展開。単に打っているだけの杉山を圧倒していました。

　小柄で武器になるショットを持たない杉山の長所は、粘り強さと頭の良さ。それなのに、あんな頭の悪いテニスをしていては勝てるはずもありません。杉山本人も試合後に語っていたように、一度日本に戻ってきて「リセット」する必要があるのでしょうね。

　逆に浅越は初戦のハンチュコバに続いてシュニーダーと強敵を連破しました。苦手のクレーコートで３回戦進出は立派です。どこまでこの勢いが持続できるかわかりませんが、浅越は気分が乗ると手のつけられないショットを連発しますから、できたらセカンドウィークまで勝ち残って欲しいものです。

　それにしても今大会は有力選手が早々に負けてしまい、この先がどうなるか混沌としてきました。女子ではエナン、男子ではロディック、アガシにフェレーロとビッグネームが次々と倒されていきます。代わりに意外な選手が最終日まで勝ち残る可能性が大きくなってきて、それはそれでまた楽しみです。

　こうしてテニスの話を書いていると、いくらでも書くことがあるんですが、逆に読み手は一部のテニスマニア以外「全然わからない」と思っているんでしょうね。テニス日記だけ別にした方がいいのかも。