メッツの“リトル”松井がビッグなデビューを果たしました。開幕戦第一打席初球本塁打。見事な初物尽くしです。しかも、その後の打席でも二塁打、四球、二塁打、敬遠四球と大活躍で、3安打3打点出塁率10割。これ以上はないという伝説的なスタートを切りました。

　もちろん、イチローや“ビッグ”松井の活躍で、松井稼くらいの実力があれば、メジャーでも十分活躍するだろうとは予想がつきましたが、ここまでのド派手なデビューは本人ですら想定外（？）だったことでしょう。まさに「できすぎクン」です。

　怖いのは、これだけの活躍を最初から見せてしまうと、今後もかなり大きな期待をかけられるだろうということ。それがプレッシャーとなって松井のカラダを縛り付けなければいいなと思います。今年は2割8分ホームラン5本盗塁20個で十分なんですから、あまり欲張らないように気楽にやった方がいいんじゃないかと。

　目を日本のプロ野球に転じると、とうとう中日ドラゴンズがアレックスの劇的逆転サヨナラホームランで単独首位に立ちました。先日も書いたように本当に「勢い」があります。ヒーローが日替わりで生まれ、いけいけどんどんの雰囲気がさらに良い方に転がってチームに勝ちをもたらす。まさに昨年の阪神タイガースのような「ノリ」の良さが、今年の中日にはあります。

　巨人は投打ともガタガタだし、阪神もキンケードとか鳥谷とか新戦力が足を引っ張っていて選手起用で岡田監督が頭を悩めそうだし、このまま4月を乗りきれば、一気に中日が走ってしまえるんじゃないかという予想さえできます。

　落合監督も思っていたよりもずっと陽性なので、この明るい雰囲気を壊さないように走り続けて欲しいと思います。明るくノビノビと野球を楽しんでやって勝てれば、それくらいファンが見ていても楽しいものはないですからね。